放射能の知恵袋 参考になる資料やサイトの紹介ページです。
市民の会情報配信メール 放射能ミニ知識
市民の会で作っている情報配信メールに毎回掲載される放射能に関してのコラムです。
日付・リンク等は発行されたときのものです。
http://www.asahi.com/national/update/0213/TKY201302130390.html
東日本大震災とそれに伴う福島第一原発の事故から、2年が経ちました。
今年になって、実は、地震直後の3月11日、原発から放射能が漏れ、付近の放射線量が上昇していたことを公表しました。
これは、1号機のベント(原子炉の圧力を下げるため、放射性物質を外に排出すること)を実施する前のことです。
当時は、データがないとして発表もされず、放射能を閉じ込める格納容器は健全ですとテレビなどで再三発表されていました。
ところが、実際はデータは存在しており、事故直後から格納容器から放射能が漏れ出し周囲に広がっていたのです。
事故当初はこのような、メディアが正しい情報を伝えない場面が多数みられました。
もちろん、震災時の混乱の影響もあるでしょうが、人の命に係わる重要な情報について、そのような事実誤認は許されることではありません。
さらに、明らかに隠ぺいやウソであるような発表をそのまま伝えていたことも忘れてはいけないでしょう。
メルトダウンの問題です。
事故当時は、東電、政府、メディアに登場する専門家らがメルトダウンの可能性を否定していました。
しかし、原子炉は、緊急停止後、冷却機能が失われると燃料棒が破損します。
これは、常識であり、スリーマイル島の事故では冷却機能喪失後わずか90分で燃料棒がメルトダウンしました。
福島第一原発では、半日以上も冷却機能が失われました。
このような状況で、メルトダウンしていないなどありえません。
現に、数か月後、東電、政府は、1、2、3号機の3基の原子炉のメルトダウンを認めました。
また、3月15日、21日には、放射性プルームが日本を覆い、関東にも放射能が大量に飛散しました。
これもSPEEDIによって予測計算がされていたにもかかわらず、きちんと公表されませんでした。
この両日は、子供たちは普通に外で生活し、放射性物質を大量に吸い込んでしまったのです。
直ちに影響はないかもしれないし、将来的にも症状として現れないかもしれません。
しかしながら、子供たちに危険な放射性物質が大量に飛散することがわかっていながら、大人がそれを敢えて隠蔽し、
子供たちを被曝させるなどということは、絶対ににあってはならないことだと思います。
他にもたくさんの隠ぺいやウソなどの同様の事例があったはずです。
事故から2年目を迎えるにあたり、被災地に思いをはせるとともに、事故当時の東電、政府、メディアの対応を今一度考えることも大事でしょう。
http://www.asahi.com/national/update/0213/TKY201302130390.html
福島県で18才以下の子供たち3万8千人について、甲状腺の超音波検査を行ったところ、
新たに3人の子どもに甲状腺がんが見つかりました。
この3人は、すでに手術済みで、がんを摘出しているとのことです。
また、さらに7人にがんの疑いがあるということです。
この10人の平均年齢は15歳で、男女の内訳は男性が3人で女性が7人でした。
福島県立医大の専門家は、これは元々がんになるはずの子どもたちが、詳細な検査の実施により、がんが見つかったためで、
原発事故の放射能による影響とは考えられないとしています。
もともと、子供の甲状腺がんは、100万人に1人程度の割合で発生するといわれていました。
今回の例は、それをはるかに上回る割合です。
現状では、原発事故の放射能による被爆の影響かどうかは、わかりません。
しかしながら、実際に放射性物質が大量に放出され、子供たちが被爆してしまったことは事実です。
そうであれば、事故の責任がある大人が子供達を(被爆の影響であろうがなかろうが)全力で守るというのが当然の責任ではないでしょうか?
原発事故の直後は、福島県だけではなく、関東などの広い範囲に放射性ヨウ素を含むプルームが襲い、その地域に住む子供達も被爆をしました。
この問題は、福島県だけの問題ではなく、関東を含めた東日本全体の問題として取り組む必要があり、
子供達の健康調査や医療体制の充実などを行うのが事故を起こした我々大人の責任であると考えます。
連日、報道されているように2月12日、北朝鮮は、北部地域で地下核実験を実施しました。
地下核実験においては、通常であれば、原発事故のように放射性物質のほこり(プルーム)が舞い上がらず、広く放射性物質が拡散することはありません。
しかしながら、きちんとした条件でない場合は、放射性物質が漏れ出す恐れもあり、またキセノンなどの放射性ガスについては、漏れ出し拡散します。
政府は、この核実験により放出される放射性物質の拡散予測を連日のように、公表しました。
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/25/02/__icsFiles/afieldfile/2013/02/13/1330441_2_2.pdf
福島第一原発の事故当時もこのような拡散予測はされていましたが、「放出された放射性物質の総量がわからないと予測が出せない」との理由で、
拡散予測は、されていないことになっていました。約1年後に徐々に公表されてきてはいます。
今回の核実験に対しては、放射性物質の総量などわからなくとも、1時間に1bqの放射性物質が放出されると仮定して、
連日詳細な拡散予測をしています。
この差は、なぜなのでしょうか?
拡散予測は、放射性物質がいつ、どれくらいどこに拡散するのかを国民に知らせて、被曝をなるべく軽減するためのシステムのはずです。
しかし、原発事故においては、そのような情報を公表すると、国民を混乱させたり、原発は危険であることが国民に知れ渡る恐れがあったため隠ぺいされたと考えられます。
政府が緊急時に発表する情報は、我々の命や健康に直接かかわる重要な情報です。
しかしながら、その情報が適切に公表されない。あるいは誤った情報が公表されてしまっているのが日本の現状です。
北朝鮮から飛散してくる可能性がある放射性物質はごくわずかです。
しかし、我々の足元にはそれをはるかに凌ぐ放射性物質がすでにばらまかれてしまっています。
北朝鮮からのごく微量の放射性物質は連日報道しますが、すでにある大量の放射性物質は、あまり報道されません。
マスメディアが扱う情報にも恣意的なものがあるのは否めないのではないでしょうか?
我々も危機感を持って、様々な情報に触れ、よく吟味する必要があると思われます。
東京電力は、福島第一原発から漏れ続けている汚染水のタンクがいっぱいになってきているため、放射性物質をある程度取り除いたのちに、 海に放出するという計画を発表しました。汚染水は、千基超のタンクに約二十二万トン以上溜められ、さらに一日四百トンずつ増加しています。 汚染水は、セシウム除去装置を経て、さらに多核種除去装置を経て大部分の放射性物質を取り除き、原子炉の冷却に利用する計画でした。 しかしながら現状は、多核種吸着装置がきちんと稼働しておらず、処理できていない汚染水が大量にタンクに溜められています。 本来ならば、昨年の秋には稼働しているはずなのですが、うまくいかないのです。 このため、多核種除去装置を通過した後の汚染水を溜めておく場所が確保できないというわけです。 そもそもこの汚染水は、溶けてしまった核燃料を冷やすために原子炉に注水している水が、原子炉圧力容器や格納容器、配管などが破損してしてしまったため、 ほとんどが外部に漏れだしてしまっているものです。 外部に漏れた水は、配管や配線を通す地下道を通じて原子炉建屋の隣のタービン建屋の地下などに溜まり、さらには通じている他の地下道(トレンチ) を満たし、さらには、割れた壁面から海洋に大量に漏れ出てしまっていました。 そこで目視で確認できる割れ目をコンクリートなどでなんとかふさぎ流出を止めたため、現状は目視できる部分での漏出はあまりありません。 (ときどき配管などが破損して漏れることはあります) しかし、地下においては地下水脈とすでに通じており、大量の地下水が汚染水に混じり、タービン建屋内に流れ込んできているのです。 このため、原子炉への注水量を減らしても、汚染水はなかなか減らず、大量の汚染水がタンクにためられているというのが現状です。 また、目視できない部分(地下や海の中など)では、今でも汚染水が直接海洋や地下に漏れ出ている可能性も高いと思われます。 あれだけの地震や爆発で地下や見えない場所のコンクリートの構造物に割れ目がないと考える方が不自然です。 現在は、タービン建屋に流れ込んできた水をポンプでくみ上げて、セシウム除去装置、蒸留装置を経て原子炉の注水に回されています。 蒸留装置は処理能力が低いため、汚染水の一部しか処理することができません。 今回、放出しようとしている処理水は、基準値を超える放射性物質は含まれない予定ですが、トリチウムという放射性物質については、 ほぼそのまま放出されることになります。 トリチウムは水素が放射化したもので水分子中に含まれるので、分離することができないのです。 今回の放出計画に、地元の漁協は反対しています。 海は、広範囲にわたって大変汚染されてしまいました。 恐らくこの先もずっと汚してしまうでしょう。 ひとたび、事故が起きればこのような多大な被害が起きるのが原発です。 安易に電気を作ることの代償はあまりに大きいと言わざるを得ません。
福島第一原発の事故から、約2年が経過しました。
食品に関する放射性物質の基準も、事故当初は大変緩やかなものでしたが、事故後1年で多少厳しいものになりました。
検査体制も以前よりは整い、食品の放射性物質の検査のデータも公表されるなど、食品の汚染のおおまかな状況がわかるようになってきました。
特に日本人の主食である米の検査については、福島県では全袋検査が行われています。
この検査において、基準値放射性セシウム100bq/kg以上である場合は、出荷されないという体制がとられています。
まず、全袋をスクリーニング検査(簡易検査)します。
その結果スクリーニングレベルである1キログラムあたり50bq/kg程度を上回るものを詳細検査し、100bq/kgを超えるものを出荷しないというものです。
しかし、逆に言えば100bq/kg未満の米は、出荷されているということです。
検査結果は、
https://fukumegu.org/ok/kome/
に詳しく掲載されています。
これには、スクリーニング検査の検査結果(参考値)と詳細検査の値(確定値)のデータが合算されグラフ化されています。
これを見ると、ほとんどの米は、簡易検査で50bq/kgを上回らないことがわかります。
(25bq/kg未満となっているのは、機械表示上の値で25bq/kg以下が想定される程度の数字で、確定値ではありません)
25bq/kg未満と言ってもセシウムが含まれていないというわけではありません。
政府は福島県の米を政府の備蓄米として昨年の200倍の量である4万トン買い上げることを決定しました。
この備蓄米は、凶作時に備え、米の安定供給を行うために政府が買い上げて備蓄するものです。
通常、不足時に放出され、他の産地の米に混ぜて販売されます。
米が不足しない場合は、加工品用や飼料用に使われます。
福島県以外の米では、初めて宮城県の米から基準値以上の放射性セシウム(186-208bq/kg)が検出され、出荷自粛となる事例がありました。
耕作条件によっては、福島県より汚染が少ない土地であっても高濃度のセシウムが含まれた米が生産されるということを示しています。
現在流通している平成24年度産の米に関しては、基準値を超えるようなものはほとんどないと思われますが、
10bq/kgを上回るような米は、多少流通していることが予想されます。
また加工品や飼料には、備蓄米である福島県産の米が多く利用される可能性があります。
米は、日本人の主食であり、加工品などを含めて毎日、口にするものです。
一層の検査体制の充実と数値の公表を望みたいものです。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS1503W_V10C13A1EE8000/
原子力規制委員会は、原発の重要施設(原子炉)直下に活断層がある場合は、
建設を認めないとしている原発施設の安全基準(耐震設計審査指針)の一部を見直し、
活断層の定義を従来の「12万〜13万年前以降」から「40万年前以降」に対象を拡大することを決めました。
この結果、敦賀原発の1、2号機などは、この安全基準に反するため再稼働は認められない可能性があります。
日本は、世界で最も地震が起きやすい地域に属する地震大国です。
地震が原因で福島第一原発が起きたわけですから、活断層の定義が厳しくなることは、好ましいことだと思います。
しかしながら、活断層は、世界的には「180万年前以降」とされており、日本の定義はまだかなり甘いと言わざるを得ません。
また、世界で最も原発が多いアメリカでは、活断層が原発の施設内どこにあってもいけないとされています。
日本の場合は、原子炉などの重要施設以外の原発施設内に活断層があっても問題なしとされています。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/34500
原発を作ったのは、アメリカです。
原発は巨大かつ複雑な装置で、ひとたび事故が拡大すると手が付けられない状況になります。
そのアメリカが地震に十分注意する必要があるとしているのが原発なのです。
地震大国の日本であれば、世界で最も厳しい基準にする必要があるのではないでしょうか?
日本に、世界やアメリカの地震の基準を当てはめると原発を設置できる場所はほとんどなくなり、
建設済みの原発の再稼働ができなくなるため、基準を厳しくできないというのが実情です。
つまり日本は、安全性を後回しにして、再稼働を進めようとしているのです。
福島第一原発4号機については、様々な憶測が流れています。 ここで、現状を今一度整理したいと思います。 4号機は、2011年3月15日に東電によれば、3号機からの水素流入により炎上、あるいは爆発的事象がおこり、 建屋5階部分が破損しました。 破損は、コンクリート部分が吹き飛び、鉄筋部分も大きく曲がるほどのものでした。 恐らく爆発があったのは確かでしょう。 破損は、建屋の中腹にもおよび、壁が膨らんだり、破損したりしました。 見た目にも建屋が傾いて見えるなど、建屋自体の倒壊が懸念されています。 4号機の原子炉は、事故当時定期検査中で、核燃料は入っていませんでした。 しかしながら、使用済み燃料プールには、1,331本の使用済みの核燃料が保管されています。 定期検査のため、核分裂が盛んに行われていた運転後間もない核燃料も含まれます。 万一、これらの核燃料が水から露出すると、崩壊熱により燃料が燃え出し、放射能が大量に漏れ出すことになります。 仮にこのような事態になれば、去年の事故当時漏れ出した放射能の数十倍から数千倍とも言われる量が大気中に 放出される可能性があります。 このため、プールや建屋の健全性を調べたり、プールの健全性を高める工事が行われました。 まず、プールの底部につっかえ棒をしてつっかえ棒ごとコンクリートで固めました。 ただこの補強は地震の横揺れには対応できないと考えられます。 また、建屋5階部分のコンクリートガレキや鉄筋を取り去り、建屋下部にかかる重さの負荷を軽減しました。 このような対応の結果、東電は、4号機の建屋の健全性を80%としています。 まだ、東北や関東では、余震が続いており、福島第一原発付近でも震度4程度の地震がたびたび起こっています。 そのたびにこの4号機に被害がないか心配されている方がいます。 原子炉建屋の壁は、厚さおよそ1.5−2mもあり、鉄筋も女性の腕ほどの太さがある頑丈なものです。 爆発でかなり破損したとはいえ、それなりの健全性を保っていることが考えられます。 震度5くらいまでは耐えられると思われます。(東電は5強までは大丈夫としている) またプールの冷却が故障やメンテナンスで停止することがあります。 使用済み燃料プールは深さ約8mの水を溜めてあり、長さ4mの核燃料が収まってもまだ4mの余裕があります。 プール水の温度は、20度弱。冷却機能が止まっても急激に温度が上昇するような状況ではありません。 1−3日程度冷却が止まってもあまり心配はないと思われます。 (ただし、放射性物質を含む水蒸気が出る量は多くなります) 核燃料が水につかっている間は、大丈夫と考えてよいでしょう。 逆に核燃料が水から露出したら、大変危険です。緊急避難などを検討する必要があります。 このように余震のたびに心配をしなければいけないのは、原発があるためです。 今や我々の生活を脅かす存在である原発について今一度考える必要があるでしょう。
http://jp.wsj.com/Japan/node_555828
東京電力は、福島第一原発3号機の原子炉建屋内の放射線量をロボットを使って測定しました。
その結果、毎時4780ミリシーベルト(約5シーベルト!)という放射線量を計測しました。
この地点は、去年の11月には毎時1300ミリシーベルトであったということですから、約3倍に汚染がひどくなったということです。
毎時4780ミリシーベルトは、その場に1時間いると半分以上の人が確実に死んでしまうという猛烈な放射線量です。
いまだ、原子炉建屋内で作業する見込みも立たない中、放射線量が3倍にも増加しているのが現在の福島第一原発の状況です。
なぜ、このように放射線量が増加してしまったのでしょうか?
東電では、この地点は、少量(しずくが垂れるくらい)汚染水が漏れていてそれが、溜まったからだと説明しています。
つまり、原子炉や格納容器内には、いまだ大量の汚染水があり、それが少し漏れただけでも猛烈な汚染になってしまうということです。
東電の計画では、格納容器からのこの汚染水の流出を止め、格納容器内を水で満たしてから溶けた核燃料を取り出すとしていますが、
いまだその技術や方法はめどすらついていないことは、このメールマガジンで何度も指摘していることです。
現在の収束計画は、早晩方向転換しなければいけないかもしれません。
水で満たすことができなければ、逆に水を抜いてチェルノブイリ原発のように石棺として、分厚いコンクリートで覆い尽くすしかありません。
チェルノブイリでは、石棺が老朽化し、外への放射能が漏れ出し、問題になっています。
そのため、石棺をさらに外側から覆う大規模な工事が開始されることになりました。
工事には、1000億円以上の費用がかかるとされています。
チェルノブイリでは、爆発した原子炉は1基だけですが、福島では4基(プールも含む)が爆発しました。
コストもチェルノブイリの比ではないことは明らかです。
次の選挙では原発問題も重要な争点であると思います。
我々市民がしっかりとこの問題に向き合って、政治に我々の意見を反映させていきたいものです。
福島県や東葛地区の柏、あるいは鎌ヶ谷市においても、学校や公園などの敷地内の放射線量が高い場所の除染を進めています。
除染をすれば、子供たちが浴びる放射線の量を少なくすることができますし、何より危険な放射性物質を遠ざけることができます。
では、学校や公園を除染すれば、普通に転げまわって遊んだり、土いじりをしても安全なのでしょうか?
先日、ニュースで、福島県で作られた切り干し大根から、1キログラムあたり3000ベクレルを超えるセシウム検出されて問題になりました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121107-00000106-mailo-l07
その原因を詳細に調査したところ、大根自体には汚染が見られず、干す過程で放射性物質が付着したことがわかりました。
福島市で行われた実験によれば、吹きさらしの屋根の下で、切り干し大根を6日間干した場合、
高さ1メートルで、1キログラムあたり165ベクレル、地面の上で892ベクレルの放射性セシウムが検出されました。
これは、地面に付着しているセシウムが風により運ばれ、大根に付着したことが原因と考えられています。
つまり、土埃にかなりのセシウムが混じっていたということになります。
この実験をした場所の空間線量は、毎時0.5マイクロシーベルトです。
鎌ヶ谷と比べると約1/3程度ということになると思います。
空間線量が単純に土壌汚染の程度と比例するわけではありませんが、概算で鎌ヶ谷でもこの福島市での実験の1/3ほどの放射性セシウムが
土埃に含まれている可能性があると言えると思います。
計算すると、高さ1mで1キログラムあたり55ベクレル、地面の上では297ベクレルとなります。
これは6日間干した前提なので一日あたりにすると高さ1mで9ベクレル、地面の上では49ベクレルになります。
この量は、大根に付着した量であり、呼吸で吸い込む量と同じ訳ではありません。
また24時間外にいるわけでもありません。
しかし、子供たちは、高さ1mより低い位置に口や鼻があります。
また土に触れる機会も大人よりずっと多くなります。
さらに、土埃は風の強い日などは、高く舞い上がり遠くまで飛びます。
学校の敷地や公園を除染したとしても他の場所の除染が進まなければ、土埃となって舞い飛び、子供たちが吸い込むことになるでしょう。
全ての場所を除染することは、実質的に不可能であり、現状も学校(保育園、幼稚園含む)や公園以外ではあまり除染が進んでいません。
風の強い日などは、マスクをして放射性物質を取り込まないようにすることで自衛していくことが大事になります。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121105/k10013264251000.html
現在、福島第一原発の第一線で大変な被曝をしながら作業されている作業員の待遇が悪化し、
作業員が次々に辞めていくという問題が発生しています。
また、昨年3月の事故対応で100ミリシーベルトを超える高線量被曝をしてしまった作業員が、
刑事告訴し、その結果、当初東京電力が公表していた高線量被曝をした作業員が実はまだいたということが明らかになっています。
原発の作業員については、以前より下請け問題が指摘されていて、下請けの下請け、など、責任の不明確で、作業員の健康管理、被曝管理がずさんな状態が続いています。
さらに、東京電力の財務状況の悪化により、経費削減の目的から作業員の手当てが減らされるなど、作業員の待遇も悪化しています。
このように作業員を取り巻く環境がよくないため、作業員を集めることが難しくなっています。
福島第一原発の収束作業は、東京電力のかなり楽観的な見方でもあと40年はかかると言われています。
この作業を続けるためには、我々の子供や孫たちがたいへんな被曝作業を強いられるということです。
我々大人が起こした事故によって、子や孫の世代にまで迷惑をかけているのです。
このようなことでいいのでしょうか?
現在、原発を再稼働しようとする政府の動きが活発になっています。
北海道の泊原発に新燃料を搬入したり、四国の伊方原発にベントフィルターを設置するなど、再稼働の準備を着々と進めています。
原発は、今現在の生活の快適さを求める代わりに先の世代にその負担を押し付けるシステムです。
原発を稼働すれば、使用済み燃料という放射性物質ができます。
これらを10万年以上の途方もない期間、安全に管理することが必要です。
しかしながら、そのような技術はまだ存在しません。
今、我々は子供を放射能から守ると同時にこれから先の子供たちの将来のためにエネルギー政策を見直す必要があるのではないでしょうか?
http://www.nsr.go.jp/committee/kisei/data/0007_05.pdf
先日、原子力規制委員会が各地の原子力発電所が事故を起こした場合、どれくらいの地域で緊急避難が必要になってくるかを示すために、
全国の16の原発について、原発事故を想定した放射性物質の拡散予測を10月24日に発表しました。
その結果、原発からおおむね半径30キロの範囲に住む人たちが緊急避難や退避などが必要になるとするものです。
昨年の福島第一発事故においては、当初3キロとされていた避難地域が、10キロ、20キロ、30キロと広げられ、混乱を招きました。
また放射性物質の拡散予測システム(SPEEDI)も活用されることなく、放射性物質がより多い場所へ避難させられた人達も多くいました。
今回は、その反省を踏まえたはずの拡散予測の発表です。
ところが、内容はまったく事故の反省に立ったものではありません。
まず、拡散予測について、風向きなどが最悪の想定で考慮されておらず、確率が多そうな場合での想定になっている点です。
これでは、実際の事故時に避難経路が想定と全く異なり、避難することで余計に被曝することになりかねません。
また、事故の想定を福島第一原発事故と同程度としています。
福島第一原発事故は、レベル7の最悪の事故でしたが、燃料がメルトダウンし、格納容器に穴が開いたため、
幸いにも格納容器が爆発するという事態には陥りませんでした。
仮に格納容器自体が次々に爆発した場合は今回の試算の数百倍の放射性物質が放出されることになります。
そうなれば、実際は避難どころではなくなります。
さらには、緊急避難が必要な基準として、7日間で100ミリシーベルトの被ばくを超えるかどうかを基準(ICRPの避難基準)にしています。
我々が年間浴びても仕方がないとされている被曝は、年間1ミリシーベルトです。
原発の作業員ですら、通常年間20ミリシーベルトです。
100ミリシーベルトは、ただちに影響が出るかどうかの境目でしかありません。
数年先にどのような被害出るのか?については全く考慮されていません。
さらには、内部被曝は、避難状況や年齢などにより、大きく異なります。子供達は、被曝の影響をもっとも受けやすいとされています。
今回の拡散予測にはそれが考慮されていません。
法律上の許容値である年間1ミリシーベルトを避難の基準とすると、半径30キロどころか300キロ程度になってしまい、
とても住民を避難させることなどできません。
(現に福島第一原発から200キロ以上離れた柏市などでは、追加被ばくで年間1ミリシーベルトを超えています)
原子力規制委員会は、原発の安全を厳しく管理する(規制する)組織であるはずが、委員長の田中氏を筆頭に、
原子力推進側の原発メーカーやゼネコンの社員などが多数参加した推進組織であるためか、
原発を再稼働させるための試算やデータを作り出す旧原子力安全委員会と何ら変わりないことが今回の拡散予測の発表で明らかになりました。
また、今回発表されーた拡散予測については、6つの原発について試算ミスがあったということで謝罪と訂正が行われています。
新潟県知事などは、拡散予測は最悪の事態を想定したものでないと意味がないと規制委員会に苦言を呈しています。
今後も、この規制委員会の動きを見守るとともに、安全対策がなされていない原発が再稼働されるという事態にならないよう監視する必要があると思われます。
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20121017/5798601_20121017150452_e3839ee38380e383a9e585a8e6b5b7e59f9fe381a7e382bbe382b7e382a6e383a0e6a49ce69fbbe381b8.html
先日室蘭沖で水揚げされたマダラから、国の基準と同じ100bq/kgの放射性セシウムが検出されました。
そのため、出荷制限をするとともに、今まで検査していていなかった日本海やオホーツク海で水揚げされた魚についても検査を行うことを決めました。
事故から1年半以上、いまだ福島第一原発からの放射能流出が止まらないなか、海の汚染が収まるどころか広がっているようにも見えます。
当初、政府は海に流出した放射性物質は、拡散するため、魚が高濃度に汚染されることはないと発表していました。
ところが、おもに福島、茨城沖でしか見つからなかった基準値を超える放射性セシウムを含む海産物は、徐々に広がってきました。
これは、薄く広く汚染されたプランクトンを食べた小魚を大量に食べる魚が高濃度に汚染された、つまり生体濃縮が起こったということです。
今回のマダラも多くの小魚を食べる魚です。
同様に、スズキなども高濃度のセシウムが検出されている例が多いです。
現在、魚でセシウム濃度が高いものは、今回のマダラやスズキなどの大型の魚、回遊しない沿岸部で生息するアイナメやカレイなどの魚です。
今回のニュースでもう一つ気を付けなければならないことは、魚で生体濃縮が起こるということは、人間でもはやり生体濃縮が起こるであろうということです。
基準値以下だからと油断して、放射性物質を摂取していると、いつの間にか体の中に多くのセシウムためこむことになりかねません。
被ばくは、日々の心がけで防ぐしかないということだと思います。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121010/k10015653801000.html
先日、東京電力が、福島第一原発1号機の格納容器内部をカメラを使って調査しました。
その結果、格納容器内の水の高さは、底から2.8mであることがわかりました。
当初の想定よりは、高さがありましたが、毎時5トンの水を注水して、
高さ約30mの格納容器のごく底の方にしか水がないことがはっきりしました。
肝心の破損個所は確認できませんでした。
また格納容器内には、毎時11シーベルト(11,000ミリシーベルト)という猛烈な放射線を出す箇所がありました。
この場所に30分ほどいると、99%死亡するというような放射線です。
格納容器内は、高い放射線や海水の注水などの影響でかなり腐食が進み、茶色く変色していました。
東京電力は、この格納容器の破損個所を修理し、水を溜めた後、溶けた燃料を取り出すとしています。
しかしながら、破損した格納容器を修理する技術はなく、現在、その技術を公募してる状態で、
いつ具体的な作業が始められるかわかりません。
今後も腐食が進み、破損個所の拡大や新たな破損が起こる可能性があります。
また爆発によりダメージを受けた建屋が水を溜めた格納容器を支えることができるかも未知数です。
いずれにせよ、日本の将来を決めると言っても過言ではないこの作業がうまくいくことを願うばかりです。
鎌ヶ谷市では直近の市内の空間線量を公表しています。 全ての測定地点で、昨年より数値が下がっています。 事故前と比較してもそれほど変わらない場所もあります。 空間線量が低いということは、外部被曝についてはそれほど気にならない状況になってきたということです。 では、何も気にせず外遊びができるようになったのでしょうか? 事故直後は、ヨウ素131(半減期8日)やセシウム134(半減期約2年)半減期の短い放射性物質がありましたが、 それらが崩壊して無くなったり、少なくなったりしました。 しかし半減期の長いセシウム137(半減期30年)などはほとんど減っていません。 また、当初は放射性物質が均等に地表に存在してため、ある一点で測定すると測定器まで届く放射線の数が多かったのですが、 現在は雨により放射性物質がより低いところに移動したため、ある一点で測定すると放射線が届きにくく、線量の数値は低くなりました。 しかし、放射性物質がなくなったわけではなく、公園の土がたまりやすいところや道路の端などに溜まっています。 逆に放射性物質が高濃度に堆積して危険な状態にある場所が点在しているのが今の状況です。 これらをマイクロホットスポットなどと呼んでいますが、このマイクロホットスポットは局地的であるため、 探すのが難しく、市民の会では公園の詳細測定などを行って地図で公表しています。 小中学校、市立保育園や一部の幼稚園、新鎌ふれあい公園や貝殻山公園、市の施設などでは、このようなマイクロホットスポットも含めて除染を行っています。 しかし市内の通学路や他の公園、空き地などは除染はしておらず、局地的に放射性物質が堆積した危険場所があちこちにあります。 このような場所では、子供たちが放射性物質に触れるなどして、体内に入れることが考えられます。 また、風の強い日には溜まった放射性物質が舞い飛ぶこともあります。 そのためには、マスクの装着や手洗い、うがいの徹底などが必要になってきます。 除染は、一度すればいいものではなく、雨の度にまた集積して濃縮するので、何度も行う必要があります。 鎌ヶ谷市では予算不足などの理由から市内すべての土地を除染することは、困難です。 我々大人が自覚を持って子供を守らないといけないのが実情です。
今年も秋の味覚のシーズンになりました。しかしながら秋の味覚の中にも放射能に汚染された食品が多く見られます。
例えば、印西市では、ほぼ国の基準値に近い98bq/kgの栗が基準値未満ということで出荷されています。
それ以外でも船橋や松戸などの栗からも数十bq/kgのセシウムが検出されています。
これらは、基準値以下なので普通に千葉県産として市場に出回っています。
http://www.pref.chiba.lg.jp/annou/press/h24/housyanou/housyanou-kekka-0921.html
栗は渋皮を剥いたり、茹でたりすることでセシウムをある程度、取り除くことができます。
また、それ以外にも、既報の通りキノコ類はセシウムを吸収しやすく、特にマツタケなど野生で採れるキノコは
工場内で菌床により栽培されるキノコより多くのセシウムを吸収している可能性があります。
秋の味覚については、栽培方法(自生?栽培?)などに注意が必要です。
鎌ヶ谷市特産の梨については、千葉県の検査において柏市で2.7bq/kg程度検出されたほかは、鎌ヶ谷市産のものも含めて、
検出下限値2bq/kg程度で検出下限値以下でした。
我孫子市の検査においては、観賞用ではありますが、リンゴから国の基準値を大幅に上回る1,562bq/kgのセシウムが検出されています。
http://www.city.abiko.chiba.jp/index.cfm/18,101468,c,html/101468/20120926-094218.pdf
リンゴについては、食用のものについては基準値を上回るセシウムが検出された報告はありませんが、今回の高濃度のセシウム検出により、
より多くの検査を必要があるのではないでしょうか。また、今回のリンゴについては栽培方法などを詳細に調査する必要があると思われます。
これからも食品の放射能検査を継続的にチェックしながら、内部被曝の低減に努めたいものです。
最近では、ニュースにもならなくなった福島第一原発の現状についてまとめてみます。
・原子炉への注水量が安定していない。
→注水配管の弁がごみなどで詰まっているとして、対策をしましたが改善されていません。いまだ原因は特定していません。
・汚染水漏れ
→汚染水処理システムから汚染水が漏れることが引き続き続いています。
汚染水は、高濃度の放射性物質が含まれており、作業員の被ばくや現地の汚染、海や地下水の汚染などが懸念されます。
汚染水自体は、地下水が混入するなどの原因からどんどん増えています。
そのため、タンクを大幅に増設したり、地下水を迂回させるなどの準備を急いで進めています。
・4号機の作業進捗
→原子炉建屋上部のガレキを取り除き、定期検査中だったため、中に燃料が入っていない原子炉格納容器と圧力容器の蓋を
取り除きました。今後は、建屋上部を覆う形のカバーを設置し、プール内の燃料を来年までには取り出しを開始することになっています。
・3号機の作業進捗
→原子炉建屋にカバーをかけ、プール内のガレキを取り除くことになっています。プール内の燃料の状態はがれきが多いため、確認できないからです。
・1、2号機の作業進捗
→原子炉建屋内の線量をロボットで測定しています。なかなか難航しているようです。線量を詳細に測定して格納容器の破損個所を特定、そこを修繕するということになっています。
ただし、このような修繕をする経験・技術はなく、手探りで進める形になります。
以上のように、大変困難な環境の中、作業を進めていますが、汚染水や注水というこれからも安定的に続けなければいけない作業が
いまだ不安定、廃炉に向けて必要な技術がないなどという根本的な問題も抱えています。
これから短くても数十年はかかる福島第一原発の廃炉作業ですが、一歩間違えば破滅的な事故につながりかねない重要な作業。
これから進捗状況をお伝えしていきます。
http://www.pref.chiba.lg.jp/seisan/press/2012/siryouyomai13.html
今年も新米の季節となりました。
千葉県では、県内各地で米の放射能検査を実施し、結果を公表しています。
その中で、流山市で作られた玄米から、放射性セシウムが計33bq/kgが検出されました。
これはゲルマニウム半導体検出装置による精密検査による結果です。
同様の検査が流山市より土壌汚染が多い柏市の米でも実施されましたが、
セシウム合計6bq/kg程度の検出下限値で検出下限値以下でした。
田んぼの状態や耕作の仕方など詳細なことがわからないので何とも言えないですが、
単純に土壌汚染と米の汚染は比例関係にあるとは言い切れないようです。
ところで、米を食べる際には、通常、玄米を精米して食べます。
玄米を精米すると約70%のセシウムが除去されると言われています。
これは米の外皮にセシウムが集まりやすいためです。(そのため米ぬかは、注意が必要です。)
今回の米に関していうと精米された状態では、約10bq/kgになることが想定されます。
またコメを食べる際には、お米を研いでから炊きますので、そこでも少しセシウムが除去されます。
恐らく食べるときには、10bq/kgを下回るでしょう。
ただし、米は日本人の主食であり、毎日食べる量も多くなります。
そのため購入する際も大量に購入する傾向があり、仮に汚染された米を大量に購入してしまうと、
次第に多くのセシウムを体に取り込むことになりかねません。
福島県産の米の全袋検査が始まりました。
1次検査で50bq/kgを上回ったものを2次検査に回し、
そこで100bq/kgを超えたものは出荷しないというものです。
つまり、99bq/kg以下の米は出荷される可能性があるということです。
なお、福島県での米の全袋検査の数値は公表されていませんので、詳しい汚染度合いはわかりません。
福島の米でも数値をきちんと測定して、公表すれば、消費者が安全かどうか判断できるとは思いますが、
主食の米についても100bq/kgという放射性廃棄物かどうかを判断する基準と同じでは、
到底安心して購入することはできないではないでしょうか?
なお、米の購入や調理については、
・玄米を食される家庭では、産地を気を付ける。
・米は少量ずつ様々な種類のものを購入する。
・炊く際は、よく研いでから炊くようにする。
などを行うことで、で内部被曝をより少なくすることができると考えられます。
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012082100801
先日、福島沖のアイナメから、1キログラム当たり25,870ベクレルという過去最大のセシウム汚染が確認されました。
事故から約1年半、汚染が収まっているどころか広がっていることが示されたニュースでした。
魚介類は、事故直後は、放射性プルームが海洋に降下した関係で、海洋の浅い部分に広く広がりました。
そのため、コウナゴなどの水表面で生息する小魚の汚染が目立ちました。
また、半減期の短い放射性ヨウ素を取り込みやすい昆布の汚染も多く見られました。
その後、放射性ヨウ素は崩壊してほぼ無くなり、放射性セシウムは、海底に沈みました。
現在は、沿岸部の海底近くに住んでいる魚(今回のアイナメやカレイ、ヒラメ)などの汚染が多く見れれます。
また、小魚を大量に食べる魚(スズキやタラなど)がセシウムを体内にため込んでしまうため、汚染が見られてきました。
今後はより深い、太平洋沿岸から遠い場所からも汚染された魚介類が見つかることが予想されます。
先日、福島沖でとれたタコのセシウム検査をした結果、安全が確認されたとして出荷されるというニュースもありました。
タコなどの軟体動物は、以前からセシウムをためにくいと指摘されていました。
しかしながら、タコなどはセシウムはためにくいものの、逆に放射性銀をためやすいという性質を持っています。
福島原発の事故では当然、放射性銀も大量に放出されました。
これらについては詳細な検査がされないまま出荷されています。
以前よりこのメルマガで指摘しているストロンチウムの検査もされていない中での安全宣言は性急であると言わざるを得ません。
また、検査を行っている魚介類の種類も、検査の都合上、採りやすいもの、測定に伴う加工が容易なものに偏っており、
沿岸部のハゼやアナゴなどの検査あまり行われていません。
今後は、川から流入する汚染された泥や砂が海に流れ込み、東京湾などは汚染がさらに進むと考えられています。
魚介類については、まだ注意が必要でしょう。
市民測定所などの測定から、ケロッグ「オールブランフレーク」(シリアル)という商品から、10bq/kg程度の放射性セシウムが検出されました。 同様に「玄米フレーク」からも3bq/kg程度の放射性セシウムが検出されています。 測定した「玄米フレーク」の玄米が平成22年度産であるため、原因は、材料に使われている小麦が汚染されていたためと考えられます。 以前もこのメールマガジンで日本産の小麦が汚染されており、給食で3割程度の国産小麦が混ぜて使用されているという情報をお伝えしました。 小麦は、セシウムを濃縮しやすく、またフレークは小麦の外皮を使用するため、セシウムが混入しやすいのだと考えられます。 セシウムは、小麦の種子より外皮に溜まりやすいからです。 これまでも、セシウムがたまりやすい食品として、柑橘類やキノコ、山菜などを紹介しました。 これらの食品は、食べる頻度がそう多くはなく、セシウムを大量に体内に取り込む可能性は低いと考えられます。 しかしながら、フレークは、毎日朝食で食べられる食品なので、少ない汚染でも体内にセシウムが蓄積していくことになります。 また今回の「玄米フレーク」は、主成分は玄米で、主成分以外で使用されていた小麦が汚染されていたのです。 毎日食べる食品については、主成分以外にも食品の汚染に気を付けたほうが良いでしょう。
文科省は、福島台地原発の事故後1年以上経ってから、ストロンチウム90の全国の降下量を公表しました。
http://radioactivity.mext.go.jp/ja/contents/6000/5808/24/194_Sr_0724.pdf
これによると、やはり今回の事故で発表されていたセシウムだけでなく、ストロンチウムも広範囲に降下していたことがわかります。
この発表には、いくつかの問題点があります。
・なぜ、1年以上経過してから1年前の降下量を発表するのか?
→今頃、言われても対策のしようがありません。
・なぜ、半減期が約29年と長いストロンチム90のみの計測・発表なのか?
原発内で、ストロンチウム90よりも多く生成されるストロンチウム89をなぜ計測していないのか?
→ストロンチウム89は、半減期が約50日と短く、同量であれば頻繁にベータ線を発し、より有害である。
・なぜ、大気中に放出されたものが降下した降下量のみの測定なのか?
→ストロンチウムは水に溶けやすく、今回の事故では、汚染水に大量に溶け込んでいることがわかっている。
事故当初は大量の汚染水が海洋に流れ、また現在も地下に流れ込んでいる。
ストロンチウムは、生物の体内に溜まりやすい性質があるのだから、海洋生物のストロンチウム検査を詳細に行う必要がある。
などです。
これまでも政府は、事故の被害状況や放射性物質の汚染状況を矮小化したり、時期をわざと遅らせたりして発表しています。
発表後では、もはや対応することができないということの繰り返しです。
今後も政府の発表は注視しますが、子供たちを被曝から守るためには我々自身が情報を入手し、予防原則に基づいて行動するしかないのが現状です。
福島の事故から約1年4か月が経ち、食品の放射能検査についても検出下限値の低い検査が行われるようになてきました。
特にセシウムを吸収しやすい食べ物で、キノコや山菜類、柑橘類などは皆さんもご存知だと思います。
最近、学校給食でのパンなどに使う小麦を地産地消の推進から、国産の小麦の使用を進めようという動きがあります。
千葉県では、公益財団法人千葉県学校給食会が県内の給食に使う食材を一括して調達しています。
この学校給食会が国産小麦100%のパンを新たに開発し、すでに提供もされています。
http://www.cgk.or.jp/topic20110208komugi.pdf
提供内容は、北海道産小麦が70%、千葉県産が15%、北関東産が15%の割合です。
また同様にソフト麺でも、海外産70%、千葉県産15%、北関東産15%の割合で配合された小麦を使っています。
ところで、国内、特に千葉県を含む関東地区の小麦は、セシウムの汚染が報告されてます。
http://www.maff.go.jp/j/kanbo/joho/saigai/s_chosa/08/mugi.html
こちらは、隣の茨城県産の昨年の麦の検査結果です。
二桁を超える汚染が見られます。
米や小麦は主食として毎日、ある程度の量を食べるため、汚染されている可能性があるものを子供達に提供するのはかなり問題があると思われます。
この小麦の配合については、県の指導によりきめられているため、市町村などでは決めることができないため、
県への働きかけが必要になってきます。
また、学校給食会は、ほかにも下記のような地産地消を進めています。
http://www.cgk.or.jp/chisan_item.html
地産地消は、食育や栄養、旬、調達コストや輸送コストなど様々な観点からメリットが多い取り組みです。
しかしながら、昨年の事故により、関東は広く放射能に汚染されてしまいました。
安全な給食を子供達に提供し、放射能汚染から子供達を守る取り組みが早急に必要だと考えます。
大飯原発3号機が再稼働し、送電をし始めました。
このため、関西電力は、電力供給に余裕ができたとして、稼働中の最大8基の火力発電所の発電を停止すると発表しました。
http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20120707-OYO1T00340.htm?from=main1
大飯原発3号機の発電量は約118万キロワット、停止予定の火力発電所は、計384万キロワットです。
もともと、原発を動かさないと電気が足りないという理由で無理に動かされたにもかかわらず、原発で発電された以上電力を生み出す火力発電所を止めるということは、どういうことでしょうか?
つまり電力は足りていたということになります。
火力発電所を止めるのは、燃料費を節約するためであり、原発を動かしたのは関西電力の財務的な都合によるものということです。
大飯原発3号機は、今回の再稼働に関して様々なトラブルが発生しています。
送電線の不具合により冷却水の異常を示す警報が数十回、気体を排気する設備の排気量異常をしめす警報が鳴ったり、放射線の影響を調べるモニタリングポストに異常値が表示されたり、くらげが冷却水の取水口に集積したため出力調整を行ったり、同じく稼働準備をしている4号機でも冷却水の取水ポンプに異常が見られたりと、この数日間だけで数えきれないほどのトラブルが発生しています。
さらに大飯原発の地下には、断層運動で岩盤が粉々になってもろくなっている地帯いわゆる破砕帯が通っていることが疑われており、現在詳細な調査や調査資料の提出を求められていますが、関西電力はこれにも応じていません。
福島原発の事故で原発の危険性があれだけ示されたにかかわらず、このようなトラブル続きの原発を電気が余っているのに稼働するというのは、どう考えてもおかしなことと言わざるを得ません。
関西電力の福井県にある大飯原発3号機が7月1日再稼働し、2日早朝に臨界に達しました。 原発が事故が起こると大量の放射能が放出され、広い地域に大変な汚染をもたらすことは昨年の事故で痛感されたことと思います。 原発で、ウランが核分裂すると、大量の放射性物質が生成されます。 通常であれば、燃料棒に閉じ込められ、原子炉の外に出ることはありません。 ただ、外に出ないものばかりでもありません。 法律で規制されている放射性物質については、厳重に管理されていますが、 それ以外の放射性物質は、大量に放出されています。 例えば、原子炉一基あたり、年間1000兆ベクレルの放射性の希ガスと炭素、50兆ベクレルのトリチウム、 300億ベクレルの放射性微粒子、約100億ベクレルの放射性ヨウ素131のなどの排出が許可されているのです。 これらも放射性物質です。 ただし、化学反応しにくく拡散するため、生体濃縮がしないとされ、問題ないとされています。 実際は、これらの物質は、通常気体や液体であるため、閉じ込めることが難しいのです。 生体濃縮しないからと言って体に無害だというわけではありません。 体に取り込めば、当然、放射線により被曝します。 原発を動かせば動かすほど、これら放射性物質が放出され続けます。 いくら拡散して薄まると言っても、限度があります。 いつかは全体的に濃度が上がり、あたり一面放射性物質だらけとならないとも限りません。 昨年の福島原発の事故で放出された放射性物質の量が、90京ベクレルというのはお伝えした通りです。 この90京ベクレルには、希ガスやトリチウムは含まれていません。 福島第一原発で放出された放射性の希ガスは、チェルノブイリ原発事故で放出された量の2倍以上とされています。 原発を動かすというのは、得られるメリット(電力)を上回る多大なリスクをはらんでいると言わざるを得ません。
http://www.city.kamagaya.chiba.jp/news/gakkoukyouiku/kyuusyoku_radiation/240509itiritsuhoikuen_radiation_kekka.pdf
以前、このメルマガでもお伝えしたように、鎌ヶ谷市の学校給食で提供予定だった食材(干しシイタケ)より、
セシウムが検出されました。(セシウム137 10.4ベクレル)
これは国の基準値を超えていませんが、市としては、保護者の皆様の不安を考慮して使用を控える対応を行いました。
給食の食材検査については、全国の各自治体で検査を実施しています。
測定機器などが異なり、検出限界値も異なるため、同じ産地の同じ食材でも検出されたり、されなかったりしています。
また、検出された場合の対応についても、国の基準値未満の場合は提供する場合があったり、なかったりと対応が各自治体や教育委員会または、学校ごとに異なっているようです。
例えば、福岡県では、6月提供予定の食材からセシウムが検出されました。
(群馬県産のうめぼし約23bq/kg、千葉県産いわし約14bq/kg、いずれもセシウム計)
http://www.fukukyuu.or.jp/anzen/rad_inspect/rad-inspect.htm
これらの食材を使用するかどうかは、福岡県内の各自治体、学校単位で異なるようです。
千葉県産のいわしから検出されているということは、千葉県内でも同様の食材が提供される場合、セシウムに汚染されている可能性があると考えられます。
これらの検査は、提供の直前に行われる場合が多く、保護者から不安の声や子供の食の安全を求める声が自治体や学校に届いてない場合に提供される場合があるようです。
鎌ヶ谷市では、市の給食担当者との意見交換会を通じて、市民の会をはじめ、保護者の皆さんの声を届ける機会があるため、
給食食材からセシウムが検出された場合は、原則的には提供しないという方針になっています。
しかしながら、鎌ヶ谷市の放射線測定機器では、検出限界値が少し高いため、市民の会ではより精密な検査をするように、
また食材検査の数も少ない(月10品目)ので、検査数を増やすことも求めています。
これからも新しい情報を踏まえながら、保護者の希望や声を自治体や学校に届けるとともに、市と協力して子供たちを放射能汚染から守っていくことが大事だと考えます。
昨年の福島第一原発の事故で、大気中に放出された放射性物質の量は、先日の東電の発表では、90京ベクレルとされています。 (京は、兆の1万倍) 当初は、37京ベクレルとしていましたが、後に77京ベクレルとし、 今年になって90京ベクレルであったと発表するごとに放出量は増えているような状況です。 これは、なるべく被害を小さく見せたいという思惑によるものと思われます。 これからも発表される放出量が増える可能性はあるでしょう。 90京ベクレルは、チェルノブイリ原発事故で放出された放射性物質の量の17%にあたります。 では、鎌ヶ谷市には、どれくらいのセシウムが降下したのでしょうか? ざっと、計算してみます。 鎌ヶ谷市のセシウム134と137の汚染は、文科省の航空モニタリングの結果から、 1−6万ベクレル/平方メートルです。 平均、3万ベクレルとして、鎌ヶ谷市の総面積が21平方キロメートル→21百万平方メートルなので、 ざっと6300億ベクレルということになります。 鎌ヶ谷の人口は、108,000人程度なので、一人当たり580万ベクレルということになります。 この数値は、一人の負担としてはかなりの量になります。 これは、セシウム134と137だけの数字で、 実際はこれ以外にもヨウ素など半減期に短い放射性物質も存在していました。 またストロンチウムやプルトニウムなども測定していないのでどれだけ降下したのかわかりません。 もちろん、セシウムは、均等に存在するわけでなく、場所によってかなりの濃淡もあります。 また、降下したセシウムが体に取り込まれる量は、わずかの割合です。 しかしながら、このような汚染環境の中で全く対策せず、普通に生活をしていれば、 呼吸や食べ物、手足についたものが口から入るなどして、微量ずつでも体に取り込まれ、 ある程度まで蓄積してしまいます。 セシウムの体内半減期は、およそ100日程度です。 つまり、体内に入ると100日経っても半分残っているということになります。 鎌ヶ谷市は、このような汚染地域であるということを認識しつつ、なるべくセシウムを取り込まないように生活をする必要があると思います。 特に子供は、大人より放射線の影響を何倍も受けやすいため、より注意が必要になってきます。
6月の初めから、6日にかけて、福島第一原発4号機の使用済み燃料プールの冷却用ポンプが不具合により、
呼びポンプを含めて、2台が故障し、しばらくの間、プールの冷却ができない状態にありました。
このため、プールの水温は、5日午前中より8度上昇し、42度となりました。
この4号機の使用済み燃料プールには、使用済みの燃料が約1500本も保管されており、冷却ができない間は、
1時間当たり、0.3度ずつ温度が上昇するとされています。
これは、中の使用済み燃料内の核分裂生成物が崩壊した時に発する熱の影響です。
事故前より冷却し、事故後も1年以上冷却し続けているプールにおいてもひとたび冷却が停止すると、場合によっては、新たな燃料損傷につながりかねないということです。
現状は、本来の冷却設備が事故で破損してしまったため、緊急的な措置として、ポンプや電源設備を追加して冷却をしているわけですが、
高い放射線が飛び交う厳しい環境や半分がれきと化した建屋での作業は、なかなか厳しいものあることが予想されます。
東京電力も、会社の債務超過を逃れるため、事故対策に十分な予算を使わないため、安全面で不安な設備をだましだまし使っているような状況です。
今回のポンプの不具合についても、溶接や絶縁が十分でなく、装置も応急措置的なものであったため、
モーターや接続部分に高負荷がかかり、故障してしまったと考えられています。
4号機だけでなく、同様に他の号機についても、応急措置的な装置で対応しているため、同様の不具合や故障が起きる可能性があります。
4号機の建屋の健全性や傾いているのではないか?という指摘に関して、
東京電力は問題ないとしていますが、建物の半分が爆発により吹き飛んでしまっているわけですから、
建屋が新たに破損したり、倒壊したりしないよう、慎重の上にも慎重を期するような対策が求められるはずです。
福島原発の事故の収束は、少なくとも数十年の期間がかかるとてつもない事故です。
安全に必要な対策をきちんと行い、今後起きるとも限らない地震や台風などの新たな自然災害にも早急に対応していく必要があると思われます。
このような状況の中、事故収束に注力せず、(安全対策が十分でない)原発の再稼働を行うことは、
さらに新たにリスクを抱えることになるでしょう。
8日(金)夕方、野田総理は、安全対策が不十分な大飯原発3、4号機の再稼働を明言しました。
同じ頃、首相官邸前では抗議活動が行われ、4000人もの人が再稼働反対を訴えました。
福島から避難された方、中学生、大学生、子ずれの母親、妊婦など様々な人たちが参加されていました。
関西電力の大飯原発(福井県)の3号機と4号機の再稼働について、先日、ストレステストの一次評価を妥当とし、
野田総理が自分の責任で再稼働を判断すると明言しました。
近日中に、細野環境大臣が福井県に状況を説明に行く予定で、このままだと再稼働がされてしまうという状況です。
関西電力は、原発依存率が高く、夏の電力ひっ迫時に原発なしでは、電力が足りなくなり、
経済に悪影響を与えかねないというのが理由とされています。
しかしながら、実際、どれくらいの電力供給力があるのか、関西電力から出されるデータは二転三転し、
きちんとしたデータが示されていません。
仮に今回の2基を動かしたとしても、電力が足りるのかどうかの検証もされていません。
(つまり、本当に動かす必要が本当にあるのか検証がされていないということです)
また、ストレステストにおいても、制御棒の挿入時間という安全にかかわる重要な数値をごまかしていたということも
後の報道で明らかになっています。
さらには、以前このメールマガジンでお知らせしたように、大飯原発には、
福島第一原発で今作業のかなめになっている免震重要棟(地震にも耐えられる特別な施設)がありません。
大飯原発につながる道は、一本道で崖などが多い場所に作られているため、地震などで通行できなくなれば、
消防や自衛隊、支援部隊などがたどり着くことができません。
したがって、ひとたび事故が起これば、すぐに破滅的な事故につながる危険な状態です。
また、原子炉が温度上昇、圧力上昇により爆発の危機に陥った場合に行う格納容器ベントを行う時、
大量の放射性物質が大気中に放出されないようにするフィルターがついておらず、そのまま大気中に放出されてしまうような状況です。
つまり、安全に絶対必要な設備や条件が何もそろわないまま、首相の独断で再稼働をしようとしているのです。
原発は、停止中も大量の電気を使い、原子炉を冷やしたり、メンテナンスや設備の減価償却、人件費など多額の費用がかかります。
このことが、電力事業者の経営を圧迫し、給与の削減や人員の削減になりかねず、これを避けたいと考えています。
安全対策など後回しにしてでも、なるべく早く原発を再稼働してこの問題を解決したいのです。
電力事業者の都合で動かそうとしている原発、子供たちの未来のため何とかしたいものです。
首相官邸へのメッセージ
https://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken_ssl.html
直接、官邸へ「原発再稼働反対」の意見を送れます。
皆さんは、食品などに含まれる放射性セシウムは、何ベクレルまで大丈夫だと思っていますか? よく報道で「仮にこの食べ物を1年間毎日食べたとしても、何マイクロシーベルトで健康に影響はありません。」 という文言を聞く機会はありませんか? これは、食品に含まれる放射性物質の量(ベクレル)をある係数をかけてシーベルトに計算しなおしているのです。 シーベルトは、放射線が体に与える影響の大きさ(1ミリシーベルトで体中の細胞の核すべてに放射線が突き抜ける値)なので 一見すると正しく思えるかもしれません。しかし、やはりここにもいつくかの問題が存在します。 例えば ・ベクレル→シーベルトへの変換係数は、ICRP(国際放射線防護委員会)やECRR(ヨーロッパ放射線規制委員会)など団体によりばらつきがあり、確定したものでない。 ・放射性物質の体内での濃縮や排出は、個人の体質や食生活などにより、ばらつきがあるが、それが無視されている。 ・シーベルトは、外部被曝を想定したもので、急性被曝以外は、がんの発生率のみ関連付けられている。 ・東大の児玉教授が訴える体内被曝による膀胱がんやベラルーシのバンダジェフスキー博士の訴える心臓疾患などの様々な病気が 説明されていない。(体内セシウム量数十ベクレル/kgでも健康被害が起きる可能性がある) 以上のように、シーベルト換算すると大変低い値が出てくるため、安心してしまいがちですが、 実際は、安心できるわけではないということです。 やはり、食べ物などから取り込む放射性物質は、ベクレルの単位で気にする必要があるでしょう。 では何ベクレルまでなら大丈夫か? 一つの目安としては、事故前の千葉県の成人の1日のセシウム137の摂取量は、0.05−0.4ベクレル程度です。 今、これを実現するのは難しいですが、1960年代の核実験時でも、一日5ベクレル程度だったことを考えると せめて子供たちは、できるだけ安全な食品を提供したいものです。
http://www.maff.go.jp/j/syouan/soumu/saigai/supply.html
農水省は、3月23日に家畜用の飼料の放射性セシウムの基準値を変更しました。
これは、4月から食品の基準値が500bq/kgから100bq/kgに引き下げられたため、それに対応したものです。
変更内容は、牛、馬、豚、家きん(鶏など)の飼料の基準値が300bq/kgであったものが、
牛、馬100bq/kg、豚80bq/kg、家きん(鶏など)160bq/kgにそれぞれ変更になりました。
数値の違いは、セシウムが飼料から肉に移行する割合(移行係数)が異なり、
その移行係数に合わせて変更したためです。
また、養殖用魚についての飼料は、100bq/kgから40bq/kgに下げられました。
昨年は、牛に与えたわらが汚染されていて、そのわらを食べた牛が高濃度に汚染されてしまう事例が見られました。
わら自体は事故前のものでしたが、わらを屋外で乾燥、保管をしていたため汚染されたのでした。
今年は、去年採れたわらや、米ぬかなどが飼料として流通し始めます。
ほとんどの飼料は海外からの輸入に頼っているので高濃度に汚染された飼料が出回る可能性は低いと思われますが、
国内の飼料を主に与えている家畜は、去年以上に汚染される可能性があります。
去年は、基準値を超えた家畜は、牛だけでしたが、今年は、他の家畜類の汚染も見られるかもしれません。
引き続き、食品の放射性物質の検査結果を見守る必要があるでしょう。
5月5日で北海道の泊原発が止まり、これで日本にあるすべての原発が止まりました。 原発が稼働していないと電気が足りなくなり、停電になる、などと報道されています。 電気会社は夏場のピーク時に数時間くらい電気が足りなくなるかもしれないと 半ば脅しをかけて原発の再稼働を要求しています。 しかし、夏場の昼間の少しの間だけ工夫すればいいのです。 さらには、西日本と東日本で電気を融通できれば、節電も必要ないくらいなのですが、 周波数が異なり、しかも電気会社が変換装置を増設しないため、十分な融通ができないのです。 原発は、実はとても発電効率の悪い設備です。 原発は、核分裂反応で起きた熱の3分の1しか発電に利用できません。(たとえば熱量300万kwで発電量は100万kw) 残りは、電気と海水を使って冷却しています。(大量の海水を4度も上昇させたのちに海に戻しています) しかし設備としては、300万kwの熱にも耐えられる必要があります。 さらには、放射能を閉じ込めるための巨大な格納容器や頑丈な建屋などを備える必要もあります。 設備としてはとても効率の悪い発電システムなのです。 また、原発は、稼働すると24時間最大出力で動かし続ける必要があります。 電力を使わない夜間も必要のない電力を作り出しています。 そのため、余った電力を使ってダムの水をダムの上に組み上げ、昼にその水を流して発電する揚水発電という設備も必要となります。 これも原発が効率が悪い発電である証拠です。 さらには、原発は発電を止めていても、核燃料を冷やし続ける必要があるので、膨大な電力を使います。 電気を無駄使いしている発電設備は原発と言ってもいいかもしれません。 ガスによる火力発電は、効率のいいもので65%の熱を電気に変えることができます。 100万kwの電気を150万kwの熱量で発電することができるのです。 同じ量の電気を作るのに原発のおよそ半分の熱量で済みます。 設備も原発から比べればかなり容易なもので済みます。 今回の福島での最悪の事故から、我々は、ひとたび原発事故が起きたら、 日本が成り立たなくなるような事態に陥ることを痛いほど知ったはずです。 今は、早急に原発を動かすのではなく、再生可能エネルギーでの発電をすすめ、 エネルギーの無駄遣いをなくし、無駄が多く危険も多い原発を考え直す時なのではないでしょうか?
福島第一原発の4号機が危険だ!と聞くことがあると思います。 どこが危険なのでしょうか? 4号機の原子炉は、事故当時、定期検査中で原子炉の中には、核燃料(燃料棒)は入っていませんでした。 しかし、地震の影響で4号機の建屋上部は、爆発で吹き飛んでしまいました。 原子炉建屋は、壁の厚さが1.5から2m、鉄筋の太さは大人の腕よりも太い頑丈なものです。 そのような頑丈な建物が見るも無残な姿になるのですから、相当の爆発があったと考えられます。 爆発の原因については、いまだはっきりしたことはわかりません。 (東京電力は、隣の3号機から水素が配管を通して移動し、水素爆発を起こしたと主張しています) この4号機の使用済み燃料プールには、1500本以上の燃料棒(原子炉3基分)が保管されています。 定期検査で原子炉から取り出したばかりの燃料棒もあり、発生する熱量が他のプールの燃料より大きく、 水が蒸発し大変危険なため、事故時には優先的に海水による注水が行われました。 原子炉内の燃料は、圧力容器とその外側の格納容器という鋼鉄の入れ物に入れられ、 何か問題があっても放射能が漏れ出しにくいようになっています。 しかし、燃料プールは、防ぐものが何もありません。 プール内の燃料に問題があれば、直接大気中に放射能が漏れ出てしまいます。 しかもその量が原子炉3基分なので、放射能が漏れ出てしまえば、 3月の事故の時の放射能汚染など全く比べ物にならない量の放射能が漏れ出すことになります。 そのため、作業員もすべて避難せざるを得ず、結果的にすべの原子炉や燃料プール内の燃料が危険な状態になるということが心配されているのです。 事故後、冷却システムが稼働する5月頃までは、プールの温度は約90度もあり、大変危険な状態でした。 必死の注水で何とか燃料棒の露出を防ぎ、冷却してきました。 現在は30度程度に落ち着いています。 4号機の建屋は、地震とその後の爆発、塩水や薬品などによる腐食のため、かなり損傷を受けています。 補強工事も行われましたが、十分とは言えません。 余震が続く現在、建物自体の倒壊も心配されています。 先日、4号機には建屋を覆うカバーの設置工事が始まりました。 建物を布製のカバーで覆い、プール内の核燃料を取り出すための設備を設置する工事です。 核燃料の取り出し作業は、来年の秋以降とされています。 それまで大きな地震がないことを祈らずにはいられません。
皆さんは、お店で売られている食品や給食で提供される食品は、
すべて安全が確認されたものと理解してないでしょうか?
4月から食品の放射性物質の暫定基準値が変わりました。
検査体制もそれなりに整えていたはずです。
例を挙げると
・4月9日、白井市の農家で露地栽培された原木シイタケが暫定基準の7倍以上の740ベクレルを検出。すでにに約4キロ販売。
・4月11日、船橋市産のタケノコから、110ベクレルの放射性セシウムを検出。
この農家は、検査していないタケノコを出荷。うち112キロが市内の小売店に流通。
・愛知県岡崎市の幼稚園で、3月、給食として出された乾燥しいたけから1キロ当たり1400ベクレルの放射性セシウムが検出。茨城県から出荷され、およそ30キロが流通。
などです。
これらは、市場に出回った後で、基準値を超えていることが判明しています。
つまり、市場に出ている食品は、検査済みで安全であるというわけではないということです。
食品の放射能検査は、サンプル検査を行っています。
数多く出荷される食品のごく一部を市町村ごとに週1回程度、検査してるに過ぎないのです。
同じ地域の食品でも、栽培方法や土地の傾斜、肥料の種類などによって、汚染度合いは大きく違います。
本来、より細かく検査をすれば、市場に汚染された食品が出回ることは少なくできるはずです。
また、現在の暫定基準、セシウムで1キログラム当たり100ベクレルは、子供にとっては、高すぎる基準だと言わざるを得ません。
事故前の日本人のセシウム摂取量は、1日あたりで、0.1-5ベクレルです。
1キログラム当たり100ベクレルの食品を1キロ食べたとすると、事故前の1000倍から200倍ものセシウムを摂取してしまうことになります。
さらには、食品産地の偽造も摘発され、報道されています。
この状況を変えるには、我々、消費者一人一人が、声を上げて、きちんとした検査体制や流通の体制を要望していく必要があるでしょう。
先日、去年の3月15日、福島第一原発からおよそ毎時10兆ベクレルもの放射性ヨウ素が放出され、 その一部が千葉県に飛散していたという報道がありました。 事故後1年以上も経ってから、実は大量に放射性物質が出てましたというのはあまりに無責任ではないでしょうか? 文部科学省は、放射能の拡散予測システム「SPEEDI」などを利用し拡散予測を計算していたにも関わらず、 公表しませんでした。 そのため、3月15日や22日は、千葉県にも大量の放射性物質が飛んできていたのに、 子供たちに通常の生活をさせてしまいました。 恐らく、この時、今問題になっているセシウムのみならず、半減期の短いヨウ素やその他の放射性物質を大量に浴びてしまったと思われます。 では、どの程度の被ばくなのでしょうか? 3月15日は、午前6時頃と午後15時頃に放射性物質を大量に含む空気が関東地方を覆いました。 この時外に出て空気を吸っていると内部被曝をしたと考えられます。 22日は雨が降り、その中に大量の放射性物質が含まれていました。 雨にあたったり、屋外にあったものを触った利した場合は、少し被曝してしまったかもしれません。 そして、この雨に含まれた放射性物質が鎌ヶ谷の土壌を汚染したと考えられます。 どのような行動をしていたかで、被曝量はかなり違うと思いますが、 この時期に関東で普通に生活していたら、ある程度内部被曝をしてしまったと言えるでしょう。 もちろん、この時体に入った放射性物質は、半減期の短いものは、すでに無くなっていますし、 セシウムなども排出されてしまっています。 しかし、この時受けた放射線によって細胞の中の遺伝子が傷ついている可能性があります。 きちんと治っているか、細胞死をしていれば問題ないのですが、遺伝子異常などを起こしていると後にがん化する場合があります。 チェルノブイリでも甲状腺がんは、3年後くらいから目立って現れてきました。 この時期に子供たちを被ばくさせてしまったことは、もうどうしようもないことです。 今の我々にできることは、これ以上被曝をさせないことと、子供たちに定期的に甲状腺の検査(血液検査、触診、エコー検査)などの健康検査を受けさせることだと思います。 何もなければ安心できますし、早めに異常が見つかれば、すぐに対処することができます。 市民の会としても市に子供の健康検査を依頼していますが、皆さんからも声を届けていただきますようお願いします。
東京電力は、福島第一原発2号機の格納容器の水位が予想していた4mをはるかに下回り、60cmであったことを発表しました。 水温は50度程度なので、この量の水でも核燃料が十分に冷やされているとしています。 本当にそんなことが言えるでしょうか? 格納容器の大きさは、高さ32mです。8階建てのビルに相当する高さです。 それだけの大きな装置に、わずか60cmの水しかないというのは、水はほとんどないということではないでしょうか? 30センチの高さのフラスコに例えると、わずか6mmです。底にちょこっと水があるのが確認できる程度です。 現在2号機には、毎時約9トンの水が注水されています。 これだけの水を入れて60センチというのは、水が溜まっているのでなく、 流れ落ちている途中の水が60センチであるということではないでしょうか。 一方、核燃料は高さ4mもあります。 事故後に冷却できず、すべて溶けて落ちてしまったとしても、 60センチの水の中に全部おさまっていると考えるのは無理があります。 現に今回の調査でも核燃料は確認することができませんでした。 温度が50度程度になっているのは、水が全部漏れてしまうほど穴の開いた格納容器から核燃料が外に出てしまっているから、 格納容器自体の温度は低くなっていると考えるのが自然ではないでしょうか? 核燃料の場所を特定することもできないのに、十分に冷えているとしている東電の発表はいかにおかしいものであるかがわかると思います。 そんな中、4月からは現地作業員の数が大幅に減らされるとのことです。 人類が遭遇したことがない大規模原発事故、これからも状況を報告していきます。
現状、流通している食材は、産地を気を付ければ汚染されていない食材を入手することが可能です。
また、関東・東北の食材についても全てが汚染されているわけでなく、一部に汚染が見られるという状況です。
このままの状態が続けば、食品の汚染はそれほど広がらないかもしれません。
しかしながら、今年以降は、農作物の肥料や畜産物の飼料などが震災後のものが広く流通し始めるので
その影響が出てくることが考えられます。
肥料は、土壌汚染にかかわらず、全国各地に流通するので、もし汚染が広がってしまったら、
地域を選べば、安全というわけにはいかなくなります。
現在、事故後に決められた基準では、有機肥料については、セシウム400bq/kg以下であれば流通できることになっています。
また肥料の材料になる汚泥については、土壌汚染がないところで100bq/kg、あるところで1000bq/kgとなっております。
つまり1000bq/kgの肥料が流通する可能性があるということです。
しかもこれらは自主管理とされているので、それ以上の汚染された肥料が出回る可能性もあります。
現在、土壌が汚染された地域では、雨などの影響で濃縮が進み、高濃度のセシウムに汚染された汚泥が発生し、その処理に困っているような状況です。
核施設から出る廃棄物のクリアランス基準は、100bq/kgです。
これ以上の汚染は隔離して特別な処理をすることになっています。
我々の口に入る作物の肥料は400bq/kgや1000bq/kgというのは、問題ではないでしょうか?
肥料は、作物が取り込みやすいように根の付近に散布されますので、それだけセシウムを取り込んでしまう可能性があります。
また、畜産物の飼料については、セシウム300bq/kg以下とされています。養殖魚用飼料は100bq/kg以下です。
しかしこれらのえさを食べた生き物は、体の中にセシウムを生体濃縮します。
餌の汚染より濃縮した形で体に蓄積されるということです。
仮に同じ濃度だったとしても、300bq/kgという高濃度の汚染になってしまいます。
(4月以降のセシウムの暫定基準は100bq/kg)
今後は、産地にかかわらずきちんと測定したものでないと安全が確認できなくなるのかもしれません。
そのためにもなるべく多くの食品を測定する必要が出てくるのです。
また、食品の暫定基準が4月から変わります。
本当ならば、それに合わせて、肥料や飼料の基準も前もって変える必要があるのです。
NHKのニュースによれば、「関西電力大飯原子力発電所の3号機と4号機について、 国の原子力安全委員会が、近く「ストレステスト」の1次評価の検証結果を出すことを踏まえて、 早ければ今月中にも再稼働に向けて政治判断する方針です。」とのことです。 ここで野田政権が再稼働の判断をすれば、今月中にも再稼働されてしまいます。 ところで、福島原発の事故を受けてわずか1年で、原発の安全対策はとられたのでしょうか? 実は、実際とられた対策は、電源喪失を避けるために、電源車を追加したり、 ディーゼル発電機を少し高い場所に置いたり、津波が来て水が室内に入らないように ドアにゴムパッキンをする程度の対策しかしていません。 地震の対策は、ほとんどとられていません。 ストレステストとは、想定される災害をコンピュータで分析して、 原発が爆発のような過酷事故にならないかどうかシミュレーションするものです。 しかし、今回の福島原発の事故は「想定外」の事故でした。 想定している地震の揺れの大きさ(単位:ガル)や津波の大きさは、それぞれの原発で異なります。 この大飯原発では、想定する地震の揺れは、700ガルで、この1.8倍の1260ガルまで耐えられるとされました。 従来の想定よりは、少しは大きな揺れを想定していますが、 柏崎刈羽原発で実測された地震の揺れ(2058ガル)を大幅に下回るものであり、 柏崎刈羽原発と同じ揺れが大飯原発で起きないという保証は全くありません。 また津波についても、電源設備が海水を浴びて本当に動くのかどうか?実証実験をしたわけでもありません。 もし、福島の「想定外」の事故を二度と起こさないようにするのであれば、 原発で観測された最大の地震の揺れである2058ガルを大幅に上回る想定にし、 津波も今回の震災で観測された大船渡市の23mの津波を大幅に上回る想定でなければ、 想定外の事態に対応できないのではないでしょうか? 想定外をなくすためのストレステストでなければ意味がないはずです。 (ちなみに日本最大の津波は1771年、八重山諸島で観測された85.4mです) このようなストレステストでは、安全を確認できたとは、到底言えないのではないでしょうか? 現在、稼働している原発は2機のみです。しかし電力供給は、十分余裕があります。 夏のピーク時需要量についても節電や設備の拡充、電気事業者以外の電力を購入することにより、 十分対応できます。 にもかかわらず、原発を早急に再稼働しようとする動きは、我々をとても不安にさせるものではないでしょうか?
福島第一原発の事故により、日本の大切な食べ物が放射能に汚染されてしまいました。
原発からは数十種類の放射性物質が放出されましたが、放出量から影響が大きいとされるのは、ヨウ素とセシウム、そしてストロンチウムになります。
このうち、ヨウ素は半減期が短く、原発からも放出が止まっているため、現在はほとんど存在しません。
問題は、セシウムとストロンチウムになります。
セシウムは、カリウムに似た性質をもち、ストロンチウムは、カルシウムと似た性質をもちます。
事故当初は、小松菜やホウレンソウなどの葉物野菜の汚染が目立ちましたが、
現在は放射性物質の降下少なくなったため、汚染が少なくなってきました。
しかし、土壌が汚染されたので、土壌から放射能を取り込みやすい食材に注意する必要があります。
例えば大根や芋類などの根菜類です。
また、セシウムはカリウム含有量が多い野菜に取り込まれやすいので大豆や小麦などにも多く含まれる可能性があります。
それ以外に、セシウムを濃縮してしまうものもあります。
キノコ類、果物類、肉類です。
キノコは、産地を選んでも菌床(おがくずなど)が汚染されると高濃度に汚染されてしまいます。
果物類もキウイやベリー類などセシウムを濃縮しやすいものがあります。
肉類については、飼料が汚染されていると濃縮されてしまいます。
牛肉が汚染されたのは、飼料の稲わらが汚染されていたためでした。
ストロンチウムは、カルシウムに似た性質を持つため、魚や牛乳などカルシウムが多い食材に溜まりやすいと言われています。
しかしながら、ストロンチウムの検査は、セシウムと比べ測定するのが難しいため全くと言っていいほど検査されていません。
また、セシウムを取り込まないためには、
・食べ物を調理前によく洗うこと
・した茹でしたのち使用し、ゆで汁はすてること
・塩漬けや酢漬けにして、漬け汁はすてること
などの工夫で放射性物質をある程度除去することができます。
被ばくは、積算になりますので、日ごろの積み重ねが大切になります。
環境省は、被災地のがれき処理を全国の広範囲の地域で行うため、 各自治体にガレキの処理を要請しています。 この要請に対し、静岡や大分、沖縄などが前向きに検討していると報じられています。 東北の津波の被害を受けた地域では、ガレキがうずたかく積まれ、復興の妨げになっています。 このガレキを日本全国の焼却炉で処理すべきだというのが環境省の考えです。 しかし、受け入れ予定地では、住民の反対が相次ぎ、受け入れ先が決まらない状態です。 なぜなら、ガレキが放射能に汚染されている可能性があるためです。 また、ガレキは現地で処理することで現地に補助金が支払われ、雇用も生まれるという意見もあります。 放射能については、環境省は事前にガレキの線量を測定して問題ないものを処理に回すと言っています。 しかしながら、ガレキの山に放射線測定器を当てて測るという測定方法では、 ガレキ内部の放射性物質を測ることはできず、安全とは言えません。 放射線測定器で測れるのは、ガレキから出ている放射線の数です。 放射性物質の量は、ベクレルモニターなどで測定する必要があるのです。 またガレキがある場所の周りから出ている放射線量(バックグランド)が高いと ガレキからの出ている放射線を測定することがより難しくなります。 このように安全が確認できないガレキを日本各地に移動すると、 移動時に放射性物質がチリとして飛散します。 また、焼却時には煙の中に放射性物質が混じる可能性もあります。 さらには焼却して残った焼却灰は、放射性物質が濃縮されるため、 処理が困難になる可能性もあります。 現に、柏市の焼却場では、国の基準である8000bq/kg(事故前は100bq/kg)を大きく超える焼却灰が大量に発生し、 大問題となっています。 いまだに処理や保管方法が決まっていません。 環境省は、各自治体に高額な補助金を税金から支払うことにより、 ガレキの広域処理を進めようとしており、 補助金欲しさに受け入れを希望しているという批判もあるようです。 本当に、被災地の人々のためになるような解決策が望まれます。
前回、このメルマガで、福島第一原発2号機の温度計が上昇している件をお伝えしました。 報道でご存知の方もいらっしゃるかもしれませんがその後も情報を続け、90度付近まで上がった後、 400度を超え、結局は温度計の故障と判断されました。 その後、2号機のほかの温度計を調べたところ、33個のうち8個の温度計が壊れていることが判明しました。 恐らく今後も劣化により温度計は壊れていく可能性が高いが、 建屋内の放射線量が高いため、新たに温度計を設定することは、非常に難しいとのこと。 ということは、他の温度計についても本当に正しい数値なのかどうか確かめようがないということになってしまいます。 これから数十年ともいわれる事故収束作業において、非常に重要な原子炉の温度を正確にわからないまま、 作業を進めなければいけないということになります。 人類が遭遇したこともないような深刻な原発事故の対応については、まだまだ目を離すことができません。 今後も何かありましたら、お知らせをいたします。 また、何かわからないこと、知りたいことなどありましたら、気軽にご質問ください。
2月2日より福島第一原発2号機の原子炉圧力容器の底部の温度が20度上昇し、70度を超え、 注水量を数倍に増やしたが、温度上昇が止まらないというニュースは、ご存知ですか? テレビのニュースでは、ほとんど報道されなかったのではないでしょうか? 7日の夜には、再臨界を防ぐため、1トン以上のホウ酸を注入することになりました。 現在は、温度の上昇は止まり減少傾向にあるようです。 以前にもこのメールでご紹介しましたが、この2号機は昨年11月にも再臨界が疑われ、 ホウ酸を注入している原子炉です。 再臨界は、ウランの核分裂が連続的に起こる現象で、最悪の場合爆発恐れのある危険な状態です。 ウランは中性子がぶつかると核分裂を起こし、さらに中性子を放出します。 この中性子の動きを止めるためにホウ酸を入れるのです。 今現在の福島第一原発の状況をざっとおさらいすると、 1,2,3号機とも原子炉が爆発、溶けた核燃料は、圧力容器の底に穴をあけ、下に落ち、 外側の格納容器すら穴が開いていると疑われています。 4号機は、プールの天井が爆発で吹っ飛び、建屋が傾くほどの損傷を受けています。 核燃料を冷やすため、それぞれの原子炉やプールに毎時数トンの水が注入されていますが、 穴が開いているで漏れ出てしまい、隣の建屋の地下に汚染水として溜まっています。 その汚染水を別の建屋の地下に移して、そこから放射性物質を除去する装置にかけ、 ある程度の放射性物質を取り除いた後、再び原子炉に冷却水として注入している状態です。 したがって、どこに燃料があるかも確認できず、汚染水がどれだけ漏れているのかも正確にはわかりません。 非常に不安定な状態だと言わざるを得ません。 福島第一原発の状況がそんな状態であるにもかかわらず、野田総理は12月には冷温停止と事故収束を発表をし、 また先日は、関西電力所有の大飯原発(福井県)の再稼働に向けたストレステストいうシミュレーションテストの 結果が、大した議論や検証も行われず、原子力安全保安院の諮問機関により妥当だと判断されました。 この諮問機関の委員には、原子力事業に携わる利害関係者が多数含まれており、 オープンな議論が行われたとは言い難い状況での決定でした。 このような半ば強引ともいえる原子力の進め方が、安全対策をないがしろにし、 今回の福島のような事故を招いたと考えざるを得ません。 みなさんは、どのようにお考えでしょうか?
毎日新聞に驚くべき、記事が掲載されています。 「厚生労働省の諮問を受け、食品の放射性セシウムの新基準値案を審議していた文部科学省の放射線審議会(会長・丹羽太貫京都大名誉教授)は2日、乳児用食品と牛乳について、1キロあたり50ベクレルを100ベクレルに緩めてもよいとする答申案をまとめた。」 http://mainichi.jp/select/wadai/news/20120203k0000m040092000c.html?inb=ra 記事にあるように、現在使用されている食品についての放射性物質の暫定基準の見直しを、 今年の4月から実施す予定になっており、そのために文部科学省で審議会を開き、議論をした結果、 乳児の食品について基準を当初検討していた50bq/kgから大人と同じ100pq/kgに引き上げるべきという意見をまとめた。 という驚くべきものです。 すでにこのメールマガジンでお知らせしているように、乳幼児は、大人の比べて、放射線の影響を5倍から10倍も受けます。 つまり、同じだけの放射線を浴びると、子供のほうが5倍から10倍危険ということです。 であれば、大人の基準が100bq/kgであるとすれば、乳児の基準は、せめてその10分の1の10bq/kgとすべきです。 また、本来、大人と子供が同じ危険度でいいというのは、自分で自分の身を守ることができない子供にとっては、不平等です。 子供には、より安全を確保するのは、我々大人の責任だと思います。 文部科学省は、教育を通じて子供の健全な育成を目指す省庁のはずです。 その文部科学省が、子供の健康を自らないがしろにするような答申案をまとめているのです。 このようなことでは、子供たちの健康を守ることはできません。 我々国民の一人一人がこの放射能の問題について理解を深め、子供たちを守っていかなけれならないのではないでしょうか。 この答申案についてのパブリックコメントの募集は、すでに終了しましたが、下記の問い合わせより随時意見を述べることができます。 (私は、パブリック・コメントを送ってみました) 皆さんの声を、政府に届けてみませんか?http://www.mext.go.jp/mail/index.html
皆さんは、どれくらい内部被曝していると思いますか?
内部被曝しているかどうかは、ホールボディーカウンターという体の中に存在する放射性物質から出る放射線を測定する機械で測るか、
尿を検査して、尿の中にどれくらいの放射性物質か含まれるかで被曝度合いを知る方法があります。
ホールボディカウンターは、日本にはあまりなく、
関東では、港区にある高輪クリニックという病院と千葉の放射線医学研究所(放医研)にあります。
ただし、放医研では、一般の人の検査を行っていません。
手軽に内部被曝の度合いを知る方法としては、尿検査があります。
先日、私が尿検査をしてみました。(検出限界値0.1bq/kg程度、2万円)
結果は、セシウム134検出基準値以下、セシウム137で0.19bq/kg検出されました。
私(40代男)は、3月15日に西日本に避難し、3月中は鎌ヶ谷にいませんでした。
その後、外出時は必ずマスクを着用、手洗い、うがいの徹底。
食べ物は、九州と北海道、海外産のみ。牛乳、魚は摂取していません。
外食も月1回程度で九州産、海外の食材のみ。
水は、逆浸透膜による蒸留水を利用。食べ物を洗うの、ゆでるのにだけ水道水を使っています。
このような生活をしても尿からセシウムが検出されるのが今の鎌ヶ谷の状況だと思います。
尿中セシウムの少なくとも150倍以上が体内に存在すると言われています。
私の体の中には、少なくとも28.5bqのセシウム137が存在するということです。
同じ食事の内容で九州に避難している人からは尿中セシウムが検出されなかったので、
恐らく、マスク越しや室内で吸ったほこりやチリからセシウムが体内に入り込んだのでは?と思っています。
また、食べ物を注意せず、マスクもしない場合は、私よりもセシウムによる内部被曝が多いことが容易に想像できます。
この程度の汚染は、直ちに体に影響するものではないと思いますが、このような状態が数年続くとそうとも言い切れません。
屋外に存在するセシウム137は、30年たっても半分にしか減りません。
子供は、大人の5倍以上、放射能の影響を受けると言われています。
お子さんについては、日々の暮らしに気を付けて、なるべく内部被曝を避けることが大事だと思います。
最後に、尿検査ができる検査機関を紹介します。
尿検査は、検出基準値が1bq以下でないとあまり意味がないと思われるので、この条件を満たす2か所をお知らせします。
理研分析センター 電話0235-24-4427
http://riken-ac.com/index.html
0.5bq/kg以下から
金額22,000円(検出限界値よって金額が変わるかもしれません)
同位体研究所 045-718-5457
http://www.isotope-test.com/
検出基準値:0.4bq/kg 6,300円
検出基準値:0.1bq/kg以下 21,000円 など
前回のメルマガでお伝えしましたが、福島第一原発の4号機の使用済み燃料プールの付属施設(スキマーサージタンク)において、
水位が異常に下がるという現象が起こりました。東京電力は、1月1日の地震の影響としています。
それ以外にも原発では、さまざまな不具合が発生しています。発表されているものだけを列挙します。
・2号機の格納容器の温度が100度を超え、上昇。
東電は、計器不良と判断していますが、溶けた核燃料が崩れて、温度計付近間に移動した、
圧力容器から新たに溶けた燃料が落下したという可能性も否定できません。
・汚染水処理システムからの水漏れ
以前、メルマガで指摘したように汚染水処理システムは、応急のもので恒久的な利用には耐えられません。
予想通り、凍結などにより、全長4キロメートルもあるホースのあちこちから汚染水が漏れたと報告されています。
・新たに大量の汚染水が発見
東電は、先週地下の電気ケーブルの舗設用地下トンネルから新たに300トンという大量の高濃度汚染水が発見されたとしています。
それ以外にも6日、147トン、年末には220トンと次々に汚染水が発見されています。
この220トンの汚染水は、触ることもできないほどの高濃度の汚染水です。
・3号機取水口付近の放射能濃度の異常上昇
こちらも以前、お伝えしました。
取水口付近とは、原発の排水をしたり海水を取り込んだりする部分です。
1月5日に前日比の3倍も放射能濃度が高くなりました。
他にも凍結防止装置が不具合で動かなくなったり、様々な問題が起こっています。
普通にテレビを見ているだけではこのような情報は、きちんと伝えられません。
年末に政府が収束宣言を発表したからです。
また、マスコミもこのような事実を知りながら、ほとんど取り上げないのです。
現状の福島第一原発は、とても収束とは言えない状況であり、
今も東電の発表で1時間当たり0.4-5億ベクレルという大量の放射性物質を大気中に放出しています。
また昨日(17日)は、東電の電気設備の故障で福島第一原発を初めて3原発の冷却システムが一時的に停止するなど、
大きなトラブルがありました。幸い大事には至らなかったですが、引き続き、福島第一原発の状況を見守っていきたいと思います。
何か緊急を要する場合は、緊急メールとしてお知らせいたします。
福島原発の事故からほぼ10か月が経過しました。 各地で除染活動などが行われ、また半減期や雨の影響などで空間線量が下がってきている場所があると思います。 そんななか、1月2日に福島県や千葉県で放射性物質の降下物(降ってきたチリ)が急上昇して話題になりました。 降下量は、まだ原子炉が100度以上の非常に危険な状態であった5月頃の水準と同レベルでした。 1月1日の地震によって福島第一原発4号機の使用済み燃料プールの付属設備の水位が異常に低下したことから4号機のプールから放射能が漏れたのでは?などという情報まで伝えられました。 しかし、原因は、土壌に積もった放射性物質が冬の乾燥と強風でチリとなり、飛んだからだと考えられます。 いまだに土壌には、大量の放射性物質が付着しています。 風が吹けばそれが舞い上がるのです。 日本原子力研究開発機構という専門調査機関の調べでは、原発から出た放射性ガスを直接吸うよりも土壌からの舞い上がりのチリを吸い込んだ方が内部被曝量が10倍高いとされています。 つまり、土壌に放射性物質がある限り、舞い上がりには気を付ける必要があるのです。 またこれから春先にかけてスギなどの花粉が多く飛びます。 当然、スギも放射能に汚染され、花粉にも放射性物質が含まれます。 福島県の浪江町の花粉からは、1キログラム当たり25万ベクレルを超えるとんでもない量のセシウムが検出されています。 しかし、チリや花粉であれば通常のマスクでかなり防ぐことができます。 外出時(特に風の強い日)は、マスクをつけ、帰宅後はそのマスクを捨て、手洗い、うがい(できれば、鼻うがいや眼の洗浄も)を習慣にしていけば、舞い上がりからの内部被曝を防ぐことができると思います。
12月25日に九州の玄海原発4号機が定期検査に入り、運転を取りやめました。
これで、九州では稼働している原発はなくなりました。
現在、日本で稼働している原発は全部で6基となり、90%以上が原発以外のエネルギーからの電気となりました。
テレビでは、冬の電気の需要が高まると供給がひっ迫すると毎日のように放送されています。
果たしてそうでしょうか?
よく報道される電力予報では、供給量に対して、予想最大電力が80%などと表示されます。
この供給量が曲者です。これは、機械の設備最大の供給量でないのです。
電力会社が予定している供給量でしかありません。
つまり電気を作りすぎると余って無駄になるので、予想最大電力に合わせて余らないように供給しているのです。
現に設備自体はは変わらないのに、供給量は毎日変わっています。
つまり分子に合わせて分母も変えているのでいつも電気がひっ迫しているように見えるだけなのです。
電気が足りないのではなく、需要に合わせてちょうどよく発電しているということです。
さて、この問題は奥が深く複雑なので、今回は簡単に電気が足りるか足りないか?についてだけ説明します。
どうして足りているのに足りないというのか?ついては、また追ってお話しします。
結論から言うと電気は足りています。
通常、ガスタービンなどの火力発電所は、出力を合えて抑えて50%以下にして運転しています。
火力発電は、全体の60%以上になりますので、出力を100%に近づければ、全体として30%以上の供給アップになります。(60%×50%=30%)原発は、通常では、全体の30%の供給力とされていますが、実際は電気を使わない夜の分まで含めての数字ですので、せいぜい25%程度です。
つまり、火力発電所のスイッチをひねれば、それで済むのです。
また電力会社以外の一般会社が工場の操業などのために発電して、
余った電気が全体の10%程度あります。これも通常は使っていないので使えます。
このような対策をすれば、原発を動かさなくとも電気はまかなえます。
(ただし、東日本と西日本では、電気の周波数が異なるため、
場合によっては周波数を変換する装置を増設する必要があるかもしれないです)
また、一日の最大電力消費量と原子力を除く設備容量(供給可能量)を比較しても、
最大電力消費量が設備容量を上回ったことは一度もありません。(下記参照)
http://fimg.freeml.com/data/mlc/16070001-16080000/016074147/o_C306555400210061001324814187file1.jpg
原発を止めると電気が足りなくなるというのは、間違った情報です。
3月に実施した計画停電も含め、今後の節電にまつわる情報もきちんと正確に伝えてほしいものです。
16日、野田首相が福島原発の原子炉の”冷温停止”と”事故の収束”を会見で表明しました。
これは、事故収束工程のステップ2が達成されたというものです。
では、そもそもこの福島原発事故の事故収束工程とはどんなものでしょうか?
簡単に言うと4月に発表された福島原発の事故を収束させるためのスケジュールです。
ステップ1は、爆発の危険性の回避、原子炉の安定的冷却システム(循環冷却)の確立と放射性物質の放出の抑制
ステップ2は、原子炉の100度以下での安定的冷却(冷温停止)とさらなる放射性物質の抑制
とされています。
今回の会見では、原子炉圧力容器の底部の温度が100度以下になったことからステップ2が達成され、
事故が収束したと発表したのです。
しかしながら、東電も認めているように1号機、2号機、3号機ともに燃料がメルトダウンし、かつ溶けた燃料が圧力容器から、その外側の格納容器に溶け落ちている可能性が高いのです。
熱い燃料のほとんどが無いかもしれない圧力容器の底部の温度が100度以下になったので冷温停止状態だと言っているのです。
また、格納容器は、今でも大量の水素が存在し、水素爆発の危険性があります。
それを避けるために容器内に窒素を大量に注入してますが、格納容器が破損しているため窒素が漏れ出してしまい、水素をなかなか追い出せない状態です。
また原子炉に注入した冷却水は、漏れ出しそれを大規模な汚染水処理システムによって浄化し、冷却水として再利用しています。
しかしこの処理システムは、8キロものホースをつなぎ合わせた有合せのもので、何度も故障や障害がおこり、高濃度の汚染水を漏らしている状態です。現に収束発表後も1号機の使用済み燃料プールからの汚染水漏れや新たに地下トンネルに230トンもの大量の汚染水が見つかっています。
これで、事故が収束したと言えるでしょうか?
溶け落ちた燃料を確認できるのに10年はかかると政府は言っています。
これですらスリーマイル島事故から類推してそう言っているだけです。
人類が今まで対応したことのない程の福島原発事故の”本当の”収束は、いつになるのか、誰もわかりません。
皆さんは、現在の食品の汚染状況についてご存知ですか?
コメの汚染や粉ミルクの汚染については、このメールマガジンでもご報告しました。
また、一部報道でも取り上げられたのでご存知かと思います。
それ以外の汚染については、低減の方向に向かっているのでは?
と思われている方が多いのでは?と思います。
実態は、汚染の状況が顕在化しています。
特に魚では、食物連鎖による放射性物質の濃縮により、
大型の魚や福島近海に住む魚の数値が高くなっている傾向があります。
下記のサイトは、福島県で水揚げされた水産物の放射能検査のデータです。
http://www.pref.fukushima.jp/suisan/sinsai/housyanou-top.html
これを見ると、徐々に検出されている品目も増え、数値も高くなっている傾向が見れます。
例えば、福島沖のアイナメ(近海の磯辺に定住して生息。刺身やてんぷらなどで食す)は、セシウム合計1780bq/kgという非常に高い数値が測定されています。
これは、福島沖の海底土がかなりの濃度で汚染されているため、その付近に住んでいるアイナメやカレイなどの魚が高濃度に汚染されているためです。
魚は、少なくとも産地を限定して選ぶ必要があるでしょう。
ただし、三重県漁協は、震災当初から三重県外で水揚げられた魚介類を三重県に持って来れば、”三重県産”として出荷するという方針を打ち出し、大規模に実施しています。
主に福島や銚子で水揚げされた魚介類を三重県産として出荷しています。
これは、魚が採れた場所でなく、漁船が陸にあげた港の場所で産地が決まるというものです。
同様のことは、ほかの港でも行われています。
そのため、産地(水揚げ場)が大丈夫だからと安心できません。
また検査についても、漁港で代表的な船の一部の魚介類を検査しているのみで、すべてを検査しているわけではありません。
市場に出回っているものは、全く検査をしてないものがほとんどです。
魚介類を購入する場合は、”魚が捕れた場所”がわかるものや、南の海で生息するもの。あるいは、回遊魚を選ぶ、などという気を付け方とする必要があるかと思います。
また、現状では、太平洋沖よりは、日本海側の汚染が少ないようですので、そちらの魚を選ぶなども有効かと思います。
ただし、現在測定されているのは、ヨウ素とセシウムのみで、大量に海洋に放出されているストロンチウムやトリチウムなどは、測定されていません。
これらはどれくらい汚染されているかわかりません。
心配な方は、これらの検査が広く行われるまで様子を見るということでもよいかもしれないです。
また、インターネットショップなどでは、震災前のとれた魚や缶詰なども購入できますので、これらを利用するのもよいかもしれません。
いずれにしても現在の食糧についての不安は、「高すぎる暫定基準値」と「いい加減な検査体制」に原因があると思います。
この問題を改善するため、これからも市民の声を「大」にして、取り組んでいかないといけないと思います。
6日、株式会社明治の粉ミルク「明治ステップ」(850グラム缶)から放射性セシウムが検出されました。 数値は、1キログラム当たり最大30.8ベクレルです。 テレビの報道では、粉ミルクなどの乳幼児食物の暫定基準1キログラム当たりセシウム200ベクレルを下回っており、 さらには薄めて飲ませるので健康に問題がないと報道されています。 粉ミルクは、母乳の出ないお母さんの赤ちゃんにとって、唯一の食物です。 セシウムは、体に入るとほぼすべてが体に吸収され、排出するのに50日から100日程度もかかってしまいます。 粉ミルクを50日で2キロ分(約3缶分)飲んだとすると総セシウム量は92.4ベクレルです。 赤ちゃんの体重を5キロすると体重1キロ当たり約18.5ベクレルになります。 体に入ったセシウムは、心臓や生殖器、腎臓などに集中して蓄積されます。 体重1キロ当たり10ベクレルを超えるセシウム濃度で心電図に異常が見られるというロシアの研究結果もあります。 また赤ちゃんは、細胞分裂も盛んで遺伝子が傷ついた場合の影響が大変大きいのです。 健康に影響がないとは、決して言えないのではないでしょうか? そもそも、赤ちゃんは親にとって何よりも大事な存在です。 できるだけ安全なものを与えたいと思うはず、放射能という猛毒が少しでも入っていたら決して与えたりしないでしょう。 今回のセシウムの検出は、一般の方が民間の検査会社に依頼して、セシウムが検出されたため、 マスコミを通じてメーカーに報告したため、発覚したのです。 今まで、メーカーでは自主検査をしていたと発表していますが、それがいかにいい加減なものであるかがわかるでしょう。 せめて、赤ちゃんや子供に食べさせるものは、放射能に汚染されていないものを与えらえるような世の中であって欲しいものです。
よく、テレビなどで宇宙やもともと地球にある放射性物質からの放射能(自然放射線)が 年間0.5-1ミリシーベルトくらいあるから、今回の福島原発の事故の放射能と比べて心配ないというコメントを目にします。 そもそも自然放射線とはどんなものでしょう? 大きく分けて二つあります。まずは宇宙から飛んでくる宇宙線といわれる放射線です。 宇宙飛行士が宇宙でかなり被曝するのは、この宇宙線によるものです。(数日で地球上の数年分も被曝します) 地球では、大気がこの宇宙線のほとんどを反射してくれるので普通に外で暮らしていけるのです。 もう一つが、地球上にもともと存在する放射性物質からの放射線です。 地球上には、地球誕生当時から、放射性カリウムやラドン、ラジウムなどの放射性物質がある程度存在し、 それから一定の割合で放射線を受けています。 この放射線は、生命が誕生する前から存在し、生き物はその放射線の影響を前提として現在のように進化しています。 例えば、カリウムなどは食べ物によっては、40ベクレル/kg程度含まれるものがありますが、人間は体の中に一定量のカリウムしか取り込まないような仕組みを持っています。また体の一か所に集中して溜め込んだりしないようにして放射線の影響をコントロールしています。 しかし、原発由来の人工放射能は、核兵器や原発が生まれるまで地球上に存在しなかった放射性物質なので、人間がその放射線の影響をもろに受けてしまいます。 体に取り込むと、心臓などの内臓(セシウムなど)や骨(ストロンチウム)に積極的に取り込んで、その部分を集中的に被曝させてしまいます。 つまり、自然放射能と人工放射能は、同じ放射線の強さだとしても、体にはいった場合はその影響が全くと言っていいほど異なるのです。 したがって、テレビなどで伝えられるように自然放射能と人工放射能を放射線の強さだけで同じように扱うのは、かなり問題があると言わざるを得ません。
先日、ある市民団体が、横浜市のマンションの屋上の土壌から、195bq/kgのストロンチムという放射性物質 (核種)を検出したと発表しました。 しかし、この発表について政府は再度調査を行い、今回検出されたストロンチウムは、 福島原発の事故によるものではなく、1960年代の核実験によるものであると正式見解を発表しました。 そもそもストロンチウムとは、どんなものでしょうか? ストロンチウムは、原発を動かすと放射性廃棄物として生成されてしまうものです。 放射線はベータ線というセシウムやヨウ素などから出るガンマ線よりも、数倍強いものです。 ベータ線は、飛ぶ距離は1m程度と短いですが、やけどを起こすほどの強いエネルギーを持ちます。 (原爆のやけどの原因の一つです) また、ストロンチウムはカルシウムに似た性質を持つため、魚の骨などにたまりやすく、 人間が体内に取り込むとカルシウムと勘違いしてどんどん体にため込んでしまいます。 特に骨にたまるため、白血病や骨肉腫の原因となります。 ちなみに前述の横浜のマンションは、築7年で、40年以上も前のストロンチウムが屋上に溜まるわけもないのですが・・・ 政府の発表というのは、そのまま鵜呑みにはできないというのがこの放射能についての大きな問題ですね。 また政府が測定しているのは、測定しやすいセシウムやヨウ素だけで、より毒性の強いストロンチウムやプルトニウムなどは、 詳しく測定もしていないのに量が少ないので問題ないという立場です。 こちらも気になりますね。 こうした核種についての新しい情報についてもこのメールマガジンでお知らせをしていきます。
お店で売られている食品は、すべて検査されて安全なものだけが売られている、と思っていませんか?
ところが実際は、違います。
先日、福島県産(福島市)のコメから国の暫定基準500bq/kgを超える630bq/kgのセシウムが検出されました。
現在、コメの検査ついては、
(1)田んぼの土のセシウムが1,000bq/kg以上の旧市町村内の一か所のみ収穫前
のコメを検査。
(2)収穫前のコメのセシウムが200bq/kg以上の場合、再検査(本検査へ)
(3)200bq/kgのコメが取れた土地周辺15平方メートル(15万?)内の一か所のみ再度検査し、500bq以上の場合にのみ出荷制限
上記の検査で引っかかった米以外は、普通に出荷されています。
この検査体制で、店頭に並んでいる米が安全と思えるでしょうか?
また、今回見つかった福島市のコメは、この検査で見つかったのではなく、たまたま個人の農家が農協に検査を依頼したところ、見つかったものです。奇しくも、今回のセシウム検出は、現在の検査体制の不備を露呈したものになりました。このように検査体制の問題や暫定基準値が高すぎることから、「市民の会」としては、給食に使われる食材の検査や産地指定を市へ要望しています。
現在の食べ物に含まれる放射性物質の暫定基準の数値はご存知ですか?
放射性ヨウ素
飲み物:300ベクレル
食べ物:2,000ベクレル
セシウム
飲み物:200ベクレル
食べ物:500ベクレル(大人も子供も一緒)
この基準についてどう思いますか?
他国と比べてみましょう!
チェルノブイリの事故で大変な被害の出たベラルーシの基準は、原発事故の起こった今の日本の参考になるでしょう。
水:10ベクレル
野菜:100ベクレル
果物:40ベクレル
ちなみに子供の食べ物は、37ベクレルとされています。
また、国際法による原発の排水基準値はセシウム90ベクレルです。
なんと日本の飲料の基準は、原発排水基準の2倍以上なんです!
今の日本に基準は、ICRPのもので、核戦争で汚染された場合、
餓死を避けるためにやむなく食べ物を摂取するのに設けられた基準に基づくものです。
このような認識が日本の皆さんにあるでしょうか?
基準値以下だから安全と思えるでしょうか?
「市民の会」では、子供たちの食の安全のため、
給食に関して市に対し様々な要望をしております。
先日、ニュースで福島第一原発の格納容器からキセノンという放射性物質が検出され、
このキセノンが半減期が短いため、原子炉内で臨界が起こっているのでは?と報道されたのは、ご存知ですか?
その後、キセノンの量が少なく、臨界でなく自発核分裂によるものと発表がありました。
今回は、臨界?自発核分裂?について、なるべく簡単にご説明したいと思います。
原発は、ウランの核分裂反応の時に放出される熱でお湯を沸かして発電する装置です。
このウランの核分裂は、中性子と言われるものがウランの原子核にあたると起こり、
その時に熱と一緒に2個から3個の中性子を放出します。
(同時に核分裂したウランは、キセノンなどの別の放射性物質に変わります)
つまり、1つの中性子を吸収して、2〜3個の中性子を出すのです。
原発の核燃料には、この中性子を出しやすい(核分裂しやすい)ウランと出しにくいウランが、
詰まっていて、核分裂しやすいウランから出た中性子が近くのウランにあたって、そのウランが
また核分裂を起こすという連鎖的な核分裂を起こしています。
この状態を「臨界」といいます。
運転中はいいのですが、今回のような事故があると制御棒というものをウラン燃料の間に差し込んで、
中性子が飛ばないようにします。すると連鎖的な核分裂反応が止まるという仕組みです。
ところが、今回は、ウラン燃料の冷却ができずに、溶け落ちてしまいました。(メルトダウン)
本来、中性子が飛ばないようにする制御棒が役に立たなくなっているのです。
燃えやすいウランは、運転が止まった後も時々核分裂をして、
中性子を放出します。
これを自発核分裂といいます。
この時出た中性子が近くのウランにちょうどよく当たると、
そのウランも核分裂が起きます。
政府は、ここまでは起きているかもしれないという見解のようです。
しかし、「臨界」は核分裂が連鎖的にどんどん起こることなので、
検出したキセノンの量から、そこまではいってないと判断しているようです。
ただし、ここから再び臨界にならないか?というとそうとも言えません。
なぜなら、制御棒が機能せず、燃料がどのような状態なのか確認できないからです。
ひょっとすると臨界しやすいような状態にあるのかもしれないですが、それがわからないのです。
また、福島原発からは、いまだに1時間当たり2億ベクレルという途方もない量の放射能が漏れ出ています。
風向きや雨などによって、関東にもある程度飛散しています。
原発の事故というのは、ほかの事故と違いすぐに解決しないというとてもやっかいな事故なのです。
1秒間に1回放射線を出す放射性物質の量
ベクレルモニターやゲルマニウム半導体検出装置といわれる特別な機械(数百万から数千万円程度)で測ります。
1ベクレルというと放射能の影響が低いと思っていませんか?
例えば、セシウムは、体に入ると、その半分が体から出ていくのに大人で約100日かかります。
ここでは、100日目ですべてのセシウムが体から出ていくと仮定して、大雑把に計算してみます。
1ベクレルとは、1秒間に1回放射線を出す値ですから、体内あれば、1秒間に1回放射線を受けるということになります。
1秒×60秒×60分×24時間×100日=864万回!
わずか1ベクレルのセシウムで、864万回の放射線を体が浴びることになります。
ちなみに日本の食品の暫定基準値は、
セシウムで
食べ物:500ベクレル/kg
飲み物:200ベクレル/kg
です。これ以下は安全として、普通にお店で売られているのが現状です。
放射性物質(セシウムなど)が出す放射線が、体にどれだけ影響を与えるのか?という単位。
ガイガーカウンターといわれる機械(数万円程度)で測ります。
1ミリシーベルトは、人間の体の全細胞(60兆個)のすべての核に、
放射線が突き抜ける値です。
びっくりするほどの値ではないですか?
細胞の核には、もっとも大事な遺伝子が入っています。
放射線は、この遺伝子を傷つけるため、体に有害だと言われています。
鎌ヶ谷市内の放射線量は、屋外、地上から1mの場所で
1時間当たり約0.2マイクロシーベルトです。
一年間この場所に居続けるとすると
0.2×24時間×365日=1,752マイクロシーベルト
1,000マイクロシーベルトで1ミリシーベルトです。
つまり、1.752ミリシーベルトになります。
食
放射能汚染の少ない食べ物の情報サイト OK FOOD / OKフード
全国の食品の放射能調査データ
知恵
その他
鎌ケ谷市関係リンク
鎌ケ谷市HP鎌ケ谷市広報
鎌ケ谷市Twitter
千葉県HP
放射能関連HP
○市民の会放射線量マップ作成済公園所在地図・市制記念公園
・本田第三公園(鎌ケ谷5丁目9)
・一本椚第四公園(鎌ケ谷7丁目6)
・本田第六公園(鎌ケ谷4丁目6)
・新鎌ふれあい公園
・貝柄山公園
・上向原公園(東道野辺4丁目8)
・一本椚第三公園(鎌ケ谷7丁目1)
・新鎌ケ谷2丁目公園(新鎌ケ谷2丁目6)
・谷畑下第一公園(粟野626)
・新鎌ケ谷4丁目公園(新鎌ケ谷4丁目7)
・道野辺本町公園(道野辺本町1丁目7)
・中ノ峠公園(北中沢1丁目9)
・中之峠第二公園(北中沢1丁目14)
・東中沢第三公園(東中沢2丁目21)
・藤台中央公園(西道野辺4)
・上新山公園(東道野辺7丁目9)
・藤台第二公園(西道野辺13)
・新鎌ケ谷地区第2号ポケットパーク(初富924)
・新鎌ケ谷3丁目第一公園(新鎌ケ谷3丁目22)
・丸山児童公園(丸山2丁目11)
・アカシヤ児童遊園(東道野辺6丁目9)
・第二新田公園(東初富4丁目32)
・三井公園(東初富5丁目23)
・くぬぎ山公園(くぬぎ山4丁目2)
・かまがや保育園(鎌ケ谷6丁目8-26)
・第三新田公園(東初富6丁目8)
・向原公園(東中沢3丁目33)
・北下公園(道野辺中央4丁目11)
・西佐津間2丁目児童遊園(西佐津間2丁目12)
・瓢箪公園(初富806あたり)
・東野第二公園(東初富2丁目6)
・南初富第四公園(南初富2丁目16)
・中ノ峠第三公園(北中沢1丁目11)
・地蔵前公園(南鎌ケ谷1丁目5)
・豆ヶ台第二公園(南鎌ケ谷4丁目14)
・粟野保育園(粟野740-1)
・富里公園(くぬぎ山4丁目9)
・豆ヶ台公園(南鎌ケ谷4丁目8)
・富里第四公園(くぬぎ山2丁目2)
・白子第三公園(東中沢1丁目5)
・南初富公園(南初富6丁目4)
・北野公園(初富)
・道野辺保育園
・南鎌ケ谷4丁目公園
・南初富保育園
○鎌ケ谷市放射線量マップ(oyajisan28さんから拝借)
○東葛ガイガー会による放射線量の測定結果マップ
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